2018年12月12日(水)

ストーカー被害増加傾向 県警、17年認知は526件

再犯防止策に力 「加害者治療」も

県内のストーカー認知件数が年々増加傾向にある。これを受け県警は、専用相談窓口の設置など被害者支援を行っているほか、加害者に医療機関への受診を促す再犯防止策にも取り組み、被害の拡大防止に力を入れている。

8月、古河市の男性職員=当時(47)=が好意を持つ20代女性に対し名誉を害する手紙を複数回送りつけたなどとして、ストーカー規制法違反容疑で逮捕された。9月には、小美玉市の女性=当時(35)=が県警から禁止命令を受けたにもかかわらず、元交際相手の男性宅に複数回押し掛けたとして、同法違反容疑で逮捕された。

■受診拒む例多く
県警は、被害に遭っている人をホテルや実家などに避難させたり、女性専用の相談窓口を設けたりするなどして被害者支援を実施。さらに加害者の再犯防止に向け、医療機関に受診を促すといった「加害者治療」にも力を入れている。

しかし「加害者治療」はあくまで任意。診察費も本人負担で、治療が続かない加害者が多いのが現状だ。昨年1年間で県警が治療を勧めた加害者18人のうち、受診したのはわずか5人。多くは「自分は病気ではない」との理由で受診を拒んだ。

県警人身安全対策課によると、昨年の県内ストーカー認知件数は526件。2014年の380件を下限に年々増加傾向にある。被害者の多くは20〜30代の女性で、加害者との関係は「交際相手」や「元交際相手」が最も多い。具体的な行為は付きまといや待ち伏せが多く、急速に普及する会員制交流サイト(SNS)を使った被害も目立つ。

■知られたくない
水戸市内の女性(23)は大学1年の時、元交際相手の男性から被害に遭った。何度も拒否したにもかかわらず、男性から執拗(しつよう)にSNSのメッセージが届いた。夜中に自宅玄関ドアを何度もたたかれ、面会と復縁を迫られた。

女性は当時のことが忘れられず「とにかく怖かった。誰にも相談することができず、ただただつらかった」と振り返る。警察への相談も考えたが「当時は親にも知られたくなかったし、大ごとにしたくなかった。誰かに相談する勇気もなかった」と吐露した。

全国的に増加する被害を受け、16年に改正された同法により、行為をやめさせる禁止命令などを事前警告なしに警察が出せるようになった。同課は「ストーカー行為はどんどんエスカレートし、重大な事件に発展する可能性がある。被害に思い悩む前に、気軽に相談してほしい」と早めの相談を呼び掛けている。

県警女性専用相談ダイヤル(電)029(301)8107、県警県民安心センター総合相談(電)#9110もしくは029(301)9110 
(海老沢裕太郎)



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