2018年12月29日(土)

さらば「ナポリミート」 愛され半世紀、30日閉店 鉾田の喫茶店「もんく」

「喫茶もんく」でナポリミートを味わう常連客ら=28日午後、鉾田市鉾田
「喫茶もんく」でナポリミートを味わう常連客ら=28日午後、鉾田市鉾田

ナポリタンとミートソースを組み合わせたスパゲティ「ナポリミート」で知られる鉾田市鉾田の喫茶店「もんく」が30日で閉店する。昔ながらの店の雰囲気と、ここでしか楽しめない味が愛され半世紀。閉店を惜しむ市民らが連日、行列を作っている。

創業は店主の田山芳彦さん(76)が20代前半の頃。医師を目指し浪人生活を送っていたが、別の道を歩もうと考え、父が医院を営んでいた現在の場所に店を開いた。

店名の由来は田山さんが好きだったピアニストのセロニアス・モンク。さらに当時の電話帳は「も」行の件数が少なく、「人の目に付きやすい」と考え、名付けた。

一番人気のナポリミートは「一工夫加えることでさらに良いものになる」と、田山さんのこだわりが詰まった一品。ミートソースはだし入りのひき肉を炒めて香ばしさを出し、麺を炒めるサラダ油や自家製ケチャップにまで肉のだしを加えるなど、「日々進化させて今の味が出来上がった」。特製シロップを使うココアも常連客に愛される。

閉店のきっかけは、ともに店を切り盛りしてきた妻ふみこさん(70)が、医師として働く長男夫婦の生活を支援することになったため。田山さんは「年齢も年齢。いい区切りだと思った」。

今でこそ営業時間は昼から夕方までだが、田山さんが還暦を迎えたころまでは午前8時から午後11時まで店を開け、年中無休。臨時休業はインフルエンザで休んだ一度だけだった。

「がむしゃらに働いてきた」と感慨深げに振り返る田山さん。「楽しみに来てくれるお客さんがいたからこそ休まず頑張ってこられた。本当にお客さんに感謝したい」と話した。

(戸島大樹)



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