2019年2月1日(金)

茨城県、古民家活用へ研究会 1日初会合 地域振興目指す

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茨城県は古民家を活用した地域振興と本県のイメージアップを図るため、有識者による研究会を立ち上げた。飲食店やギャラリー、宿泊施設などに活用している先行事例を参考に今後、県南西地域の自転車観光を絡めた事業化モデルづくりを目指す。最終的には古民家の所有者やこれから利活用を考える人のためのネットワークをつくり、県内に点在する古民家の活用を県が後押ししていく考えだ。第1回の研究会が1日、水戸市内で開かれる。

取り組みは「古民家を活用した茨城ブランド力向上事業」の一環。同事業は昨年9月成立の補正予算で開始した。国の地方創生交付金を活用し、期間は本年度から3年間を予定している。

県地域振興課によると、古民家に明確な定義はないものの、「全国古民家再生協会」は1950年の建築基準法制定前に建てられた伝統的建造物を指すとしており、この定義に準じ調査を行った。

県が委託した常陽産業研究所(水戸市)の調査結果によると、県内の古民家数は2013年時点で、推計約3万2200戸。地域別では県北が約9千戸で最も多く、県南約8100戸、県西約6300戸、県央約5500戸、鹿行約3300戸で続いた。

古民家活用の具体例としては、パン工房などが入居する空き家活用のシェアオフィス「かどや」(日立市)▽明治期の登録文化財を活用した「食蔵荒為」(筑西市)▽明治中期建造の登録文化財の宿「伊勢屋旅館」(桜川市)▽江戸末期建造の登録文化財を生かした観光スポット「まち蔵藍」(石岡市)-など127件の事例をまとめた。

委託調査の中で昨年11〜12月に実施した市町村アンケートでは、今後活用可能性があると考えられる古民家が「ある」としたのは26市町村に27件あり、このうち16市町23件は市町村が所有している物件だった。

研究会は、山本幸子筑波大准教授を座長に、古民家活用の当事者や旅行会社、商工会議所、設計事務所などの関係者11人が委員となって構成。計2回の会合で古民家活用の課題やアイデアを話し合っていく。

桜川市から潮来市まで全長約180キロの「つくば霞ケ浦りんりんロード」を使った観光振興と絡め、県は自転車を屋内に止められる宿泊施設の創設などを通して、宿泊客やインバウンド(訪日客)の増加につなげることを構想している。

県地域振興課は「古民家の新たな活用法を探り、地域活性化のためのツールとして、本県のイメージアップやブランド力向上を図っていきたい」としている。(黒崎哲夫)



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