2019年2月2日(土)

「目視観測」歴史に幕 水戸地方気象台 天気予報に122年

1日午前8時50分ごろ、最後の定時目視観測を行う水戸地方気象台の職員。同日正午で目視観測は全て終了した=水戸市金町
1日午前8時50分ごろ、最後の定時目視観測を行う水戸地方気象台の職員。同日正午で目視観測は全て終了した=水戸市金町

水戸地方気象台(水戸市金町)で1日、職員が直接目で見て気象の状況を確認する作業「目視観測」が終了した。1897年から122年続けられてきた天気予報に欠かせぬ作業。同地方気象台では、3時と9時の6時間ごとに交代で定時観測を実施。職員はほかの時間でも随時行ってきたが、全ての目視観測が同日正午で終わった。

目視観測をやめたのは、水戸を含む関東甲信8県の地方気象台。機械により自動化され、全国のほかの地方気象台でも順次切り替わる見通しという。

1日午前9時前、水戸地方気象台の庁舎屋上。男性職員が、頭上に広がる青空を見上げ、遠くを眺めたりしながら、雲の量などを測った。これで、定時の目視観測は終了し、機械に切り替わった。

同地方気象台の気象情報官で目視観測歴約30年という寺沢純二さんは「気象庁に入って最初に教わるのが目視観測。それがなくなるのは寂しい」と感慨深げに話した。

目視観測で主に確認するのは、「雲量」と、積乱雲などを判断する「雲の形」、肉眼で見渡せる距離の「視程(してい)」、降雨や降雪を確認する「降水現象」-の4項目。特に「雲の形」は特定の判断が難しく、知識と経験が求められた。

今後は気温や湿度、視程を測る「10型地上気象観測装置」のほか、雲の観測を行う気象レーダー、衛星の機能を合わせ、目視観測が担ってきた役割を果たす。

自動化は、アメダスなど気象を観測する技術が確立されたためで、1997年から全国の測候所(気象台)で進められてきた。

寺沢さんは「人の作業を機械が補っている。技術の進歩を感じる」と時代の変化を感じ、「地域防災に(時間を)充て、住民の安全を守っていきたい」と今後を見据えた。(露久保翔)



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