2019年2月25日(月)

水戸・茨城大近くの中華店閉店へ 「ホーチン」ありがとう 常連客惜しむ「さみしい」

閉店を惜しみ、なじみの味を味わう客ら=水戸市袴塚
閉店を惜しみ、なじみの味を味わう客ら=水戸市袴塚

■営業31年、学生考案メニュー人気

茨城大の学生や地域住民から長年愛されてきた水戸市袴塚の中華料理店「宝珍楼」が27日、閉店する。同大のすぐそばに立地し、31年間にわたり学生の胃袋を満たし続けてきた。「もう一度、店の味を味わいたい」と多くの学生やOBらが訪れており、店主の木ノ内久雄さん(71)にねぎらいの声を掛けている。

同店は1988年9月7日に開店。学生から「ホーチン」と呼ばれ、親しまれてきた。メニューには学生が考案した定食も並ぶ。

ラグビー部による「しのどんぶり」や「バスケ部セット」など体育会系から、「ジャズ研セット」など文化系の学生によるものまで豊富な品数がそろう。

一番人気は剣道部4人が考案した「四天王セット」(930円)。通称「青中」と呼ばれる青野菜中華丼にラーメン、さらに鶏の唐揚げと春巻きが付くボリューム満点のメニューで、お腹をすかせた客に好まれてきた。

木ノ内さんは静岡県富士宮市出身。東京で知り合った妻の幸子さんが水戸市出身だったこともあり、約35年前に水戸に越してきて店をオープンした。場所柄「さまざまな学生と知り合いになれた」と木ノ内さんは振り返り、「最初のバイトはもう49歳」と笑顔を見せた。

平成の学生を見守り続けた同店。客の変化も目にしてきた。当初は部活やサークル帰りの団体客で全ての席が埋まることも多かったが、最近は多人数の団体客より少人数のグループで訪れる客が増えたという。

閉店を決めたきっかけは幸子さんのけが。悩んだ末、介護のためにと決意した。学生らなじみの客と別れを告げることになり、「彼らがいたからこの店は営業できた」と感謝する。

常連客で同大人文学部4年の菊地琢さん(22)は「閉店を知ったときは衝撃だった」と残念がる。閉店の知らせを聞いて駆け付ける客が後を絶たず、開店前から連日行列ができている。学生らは「ホーチンがなくなるのはさみしい」と、最後の味をかみしめていた。(志賀敦文)



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