2019年4月1日(月)

迫る改元 時代回顧 「平成」の名に誇り

ホテル 安寧な事業に願い/バス会社 継承、守り続ける

「Heisei Kanko」と社名が入ったバスを磨く平成観光自動車の運転手と従業員=龍ケ崎市泉町
「Heisei Kanko」と社名が入ったバスを磨く平成観光自動車の運転手と従業員=龍ケ崎市泉町

5月1日の改元まであと1カ月。平成の時代が間もなく終わる。県内にも「平成」という名を冠した企業や学校がある。「事業の安寧を願って」「先代から継いだ名を守りたい」-。「平成」の名を冠してきた人たちは、平成という時代に誇りを感じながら、次代を迎えようとしている。

◆新しさと伝統

「どんな時代になろうと名を変えず、平成ホテルを続ける」

ビジネスホテル「平成ホテル」(筑西市伊佐山)は1989(平成元)年に開業した。建築申請時の仮名称は、近くを流れる鬼怒川にちなみ「リバーサイド・ホテル」だった。しかし建設中に昭和天皇が崩御。新井和雄社長(52)は「平成という新元号を名に掲げることこそ、お客さまに分かりやすく安らぎを与えるホテルにふさわしい」。そう考え屋号を変更した。

「平成」のイメージは当初、新しさ。「これからは名にふさわしい伝統をつくらなければいけない。クオリティーを高めるきっかけとなるのは経営にとっても良い」と次代を見据える。

社会奉仕活動を通し、「平成」は海外でも高い評価を受けていると実感してきた。「平成には戦争がなかった。安心安寧はホテル業にとって重要。すごく良い名だ」と感謝している。

貸し切り観光バスなどを運行する「平成観光自動車」(龍ケ崎市泉町)は1997(平成9)年12月の創業だ。沼野晃広代表によると、社名は先代で父親の文郎さん(故人)が名付けたという。なぜこの名を付けたのか今では知る由もないが、事業とともに、父から引き継いだ社名を守り続けていくつもりだ。

◆良いイメージ

通信制単位制の水戸平成学園高(水戸市根本2丁目)は2005(平成17)年に開校した。中村三喜副理事長兼校長(74)は「平成時代の真っただ中。穏やかな語感もあり、栗原恭典理事長と考えて取り入れた」と当時を振り返る。

開校当初の生徒はわずか7人。「どうなるのか」と不安を抱えた船出だった。いろいろなタイプの生徒に安らぎを与える学校を目指した。生徒指導の評判が広まり、世間に認知されたことで現在、生徒数は320人まで増えた。

中村さん自身は経済的理由で県立土浦一高卒業後に就職。社会人になってから大学と大学院に通い、学ぶことの大切さを痛感した。「いじめなど問題を抱えた生徒に学ぶ場所を提供したい」と学校開設に動いた。

「開校時はやんちゃな生徒が多かったが、現在は悩みを抱えた生徒が転校してくる」。時代とともに生徒像も変わってきた。

小中学校の9年間不登校だった生徒が今春、難関私立大に合格した。入学当初は小学3年生レベルだったが「地道に勉強を重ね、3年間皆勤だった」と喜ぶ。

「天皇皇后両陛下の平和への思いや被災地訪問に感激している。平成には良いイメージがある」。今月の入学式で「皆さんは平成最後の新入生だ」と呼び掛けるつもりだ。(清水英彦、冨岡良一、松原芙美)



次の記事:那珂川沿岸、沈む家屋 住民絶句

全国・世界のニュース

2019 年
 10 月 20 日 (日)

メニュー
投稿・読者参加
サービス