2019年5月12日(日)

茨城県内13寺参加 供え物おすそわけ 「おてらおやつクラブ」 菓子や果物 社協、児童施設に

「おてらおやつクラブ」の活動に加わり、お供え物を支援につなげる中村純裕住職=北茨城市大津町
「おてらおやつクラブ」の活動に加わり、お供え物を支援につなげる中村純裕住職=北茨城市大津町

寺に寄せられる供え物の賞味期限が切れる前に、「仏様のお下がり」として支援団体を通して生活が苦しい世帯に提供する「おてらおやつクラブ」の活動が全国で広がっている。県内でも13の寺が参加し、住職たちは「県内の寺や支援団体に活動がもっと広がれば」と話している。

同クラブの活動は2014年1月、奈良県田原本町の安養寺(あんようじ)から始まった。社会問題化している「子どもの貧困」解消の一助になろうと、供え物の菓子や果物を「おすそわけ」する。供え物は従来、檀家(だんか)に分けることが多かったという。5月現在、全国約1170の寺が参加中だ。

北茨城市大津町の大宮山長松寺(ちょうしょうじ)(中村純裕住職)は、今年に入ってから活動に加わった。契機は「持続可能な開発目標(SDGs)」に関する書籍の中で、同クラブの活動が紹介されていたことだった。

SDGsは15年に国連サミットで採択。貧困や教育、不平等といった問題の解消に取り組む17の目標が示されている。中村住職は「支え合い、施し合うのは仏教の精神でもあり、SDGsの目標と仏教は通じるところが多い。手を差し伸べられたらと思い活動を始めた」と話す。

法事やお墓参りなどによる供え物を土浦市社会福祉協議会に送っている。社協の担当者は「子ども食堂の食材や学習支援でのおやつとして、とてもありがたく使わせていただいている」と話す。

那珂市額田南郷の引接寺(いんじょうじ)(安西弘志住職)は、安養寺の活動が始まった直後から参加。安西住職は「お子さんたちのためにという考えに賛同した。またそれまでは、お供えいただいたものが無駄になってしまうことも多かった」と話す。菓子や果物を県外の児童施設などに送っているという。

支援物資としてはコメや調味料など日持ちするもののほか、和菓子ではなくスナック菓子や洋菓子が好まれる傾向があるといい、長松寺の中村住職は「今後はそうしたものもお供えいただけるよう、檀家さんにお話ししようと考えている」と話した。

同クラブ事務局の担当者は「北関東は他の地域に比べ、参加寺院が少ない。より多くのお寺、支援団体に参加いただきたい」と協力を求めた。(小原瑛平)



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