2019年6月18日(火)

急発進抑制装置、売り上げ増 高齢ドライバー踏み間違いを未然に防ぐ

茨城県内の自動車用品店

自動車用品店には、ペダル踏み間違いを防止する商品も並ぶ=ひたちなか市馬渡
自動車用品店には、ペダル踏み間違いを防止する商品も並ぶ=ひたちなか市馬渡

茨城県内の自動車用品店で、車の急発進を抑える装置の売り上げが伸びている。背景に、全国で相次いだ高齢ドライバーによる悲惨な交通事故があるようだ。こうした事故の主な原因に挙げられるのは、ブレーキとアクセルの踏み間違い。踏み間違えても事故につながらないようにと、高齢ドライバーやその家族が購入し事故防止を図る動きが加速している。

◆問い合わせ相次ぐ

「昨年まで年間数件しかなかった。今は多いときで1日5件から10件ある」

ひたちなか市馬渡の自動車用品店「オートバックスひたちなか店」。同社の専売商品の急発進抑制装置(取り付け費込みで約3万円)の売り上げが好調だ。商品を車に取り付けると、アクセルペダルを強く踏み込んだ際、センサーが反応して急発進を抑制する。同時に警報ブザーが鳴ってドライバーに異常を知らせる。

東京・池袋で4月、88歳の男性が運転する乗用車が交差点を暴走し、母子2人が死亡する痛ましい事故が起きた。同店によると、この事故を契機に、安全機能商品に関する客からの問い合わせが相次いだ。

同社の急発進抑制装置の売り上げも急増し、5月の販売実績は昨年同月の約3倍に上った。高齢ドライバーがマイカーに取り付けるだけでなく、息子や娘が購入し高齢の親の車に取り付けるケースも多いという。ただ同店の林靖典さん(46)は「今回の事故のようなきっかけがなくても、日頃から安全意識を強く持ってもらいたい」と話す。

◆65歳以上が4割

県警交通総務課によると、2018年までの5年間で、県内でブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故は535件あった。このうち65歳以上の高齢ドライバーによる事故は207件で、約4割を占めた。

このため県警はドライバーに安全機能付きの車を推奨している。安全機能には、走行方向に障害物があるときに自動で止まる「自動ブレーキ機能」や、ペダルを踏み間違えた際に急発進を抑える「誤発進抑制装置」などがある。

同課は「不安に感じたら免許の自主返納を考えてほしいが、少しでも事故を防止するため、より安全が保証された車を運転してほしい」と呼び掛ける。

県内の自動車販売店によると、現在取り扱っている車種のほとんどには、自動ブレーキ機能などの安全装置が備わっており、同店に訪れる客の安全装置付きの車に対する関心も高まっているという。店の担当者は「買い換えは難しい人も多いと思うが、事故防止や被害軽減のためにも、より安全な車を選んで」と話した。(海老沢裕太郎)



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