2019年6月25日(火)

水戸で八神純子ライブ 時を超え「青春再び」 宮本貴奈、歌声彩るピアノ

変わらぬパワフルな歌声で圧倒する八神純子(右)とサポートする宮本貴奈=6月8日、水戸市三の丸の常陽芸文センター
変わらぬパワフルな歌声で圧倒する八神純子(右)とサポートする宮本貴奈=6月8日、水戸市三の丸の常陽芸文センター

1970年代末期、圧倒的な声量と透明感あふれる歌声で、青春世代の心をわしづかみにした八神純子。東日本大震災を契機にカムバックした八神が8日、水戸市三の丸の常陽芸文センターでライブを行った。デビューから約40年。髪に白いものが交じる聴衆のあふれる熱気で、会場は「青春再び」とばかり“タイムスリップ”した。

ホールは補助椅子が出動するほどの超満員。その熱気とは裏腹に、ステージには黒光りする重厚な生ピアノが1台置かれているだけ。最近共演している後藤次利(ベース)や村上“ポンタ”秀一(ドラム)といった、日本を代表する「派手系」名手の姿はない。八神をサポートしたのは、結城市出身のピアニスト宮本貴奈だった。

長年活動拠点としていた米国を離れ、昨年、古里に戻った宮本。今年2月、本紙インタビューで「茨城でシリーズライブをやりたい。八神純子など共演者をゲストに招いて」と抱負を語っていた。まさにその「夢」第1弾が早々と実現した形だ。

歌姫とジャズ系ピアニストの組み合わせは、岩崎宏美と国府弘子によるライブを思い浮かべる人もいるだろう。その印象から、「入り」はピアノの美しい音色を生かしたバラードあたり? という予想を、八神は見事に裏切ってくれた。

代表曲の一つ「ポーラー・スター」で一気にスロットル全開。40年前と変わらぬ伸びやかな高音。かたや宮本はジャズ的な音色を封印し、リズムは原曲に敬意を表したかのような8分音符の連打。まだ1曲目なのに会場は手拍子の嵐。まさに「鳥肌が立つような」情景が目前に出現した。

途中から、平井堅や中島美嘉などのレコーディングに参加する竹中俊二(アコースティックギター)をゲストに迎え、楽曲に新たな彩りが加わった。それに乗って八神の歌声も一層パワフルに、さらに輝きを増す。

「月に書いたラブレター」「パープルタウン」「濡れたテラス」「みずいろの雨」など、新旧の曲を交互に織り交ぜたうれしいメドレーも含め約100分。自分の歌でみんなを元気にできたという達成感に浸る八神と、その元気を受け取り再びよみがえった青春に酔いしれる聴衆。まさに彼女には、エンターテイナーの称号がぴったりだと感じた夜だった。(藤崎和則)



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