2019年7月20日(土)

東海村の花・絶滅危惧種 スカシユリ開花

村が試験栽培 自生地復活へ弾み

試験栽培して開花したスカシユリ=東海村豊岡
試験栽培して開花したスカシユリ=東海村豊岡

東海村の絶滅危惧種になっている村の花・スカシユリの増殖に取り組む同村が海岸部で試験栽培したスカシユリがこのほど開花した。村は適地として今秋にも球根を植える。村は「スカシユリの里帰りに向けて大きな一歩になった」と手応えをつかんでいる。自生地復活へ大きな弾みとなった。

スカシユリはオレンジ色の花びらが特徴で県内では沿岸部に咲き、以前は村内でも海岸の砂浜で見られた。1985年に村制30周年を記念して村の花に制定されたがその後、自生地は減少。現在の村内では、立ち入り制限されている日本原子力研究開発機構の敷地内のみでしか群生せず、村の絶滅危惧種にも指定されている。原因は分かっていない。

幻になりつつある花を再び取り戻そうと、村は2017年度から増殖事業「スカシユリの故郷(さと)がえり運動」をスタート。専門家によるDNA型鑑定など科学的に花を分析したり、併せて啓発として村民サポーターを募ったりしている。

そして昨年秋には、適地である海岸部付近の砂地の村有地3カ所に球根を植え、試験栽培に着手した。同村豊岡の「豊岡なぎさの森」のスカシユリが最も成長して順次、開花した。

村では同地を自生地候補として、11月にも村民サポーターが自宅で栽培した球根を植える予定。現地を見たサポーターの一人、水越はな子さん(68)は「海岸一面にスカシユリが咲いたら、きれいだろうな」と期待を膨らましていた。

村の担当者は「人の手で増殖のきっかけを手助けし、後は自然の力に任せて自生地を復活させたい。来年の今ごろには海岸でスカシユリが見られるかもしれない」と話す。(斉藤明成)



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