2019年7月24日(水)

相次ぐ予防接種ミス 回数増え管理複雑 18年度142件 茨城県、医療機関に注意喚起

ひたちなか市と市医師会が開いた予防接種の間違い防止研修会=6月6日、同市松戸町
ひたちなか市と市医師会が開いた予防接種の間違い防止研修会=6月6日、同市松戸町

予防接種で、接種間隔や対象年齢を誤るなどのミスが相次いでいる。茨城県内では予防接種法に基づく定期接種の間違いが2018年度に142件あり、前年度より11件増えた。原因のほとんどが医療機関側の確認不足と言われる。背景には定期接種ワクチンの増加がある。種類ごとの投与間隔や回数が異なるため、管理が複雑になったとされる。ミスによっては健康被害につながる恐れもあり、国や自治体はパンフレットや研修会などで注意喚起している。(ひたちなか支局・斉藤明成)

▽確認不足

6月6日の平日の夜。ひたちなか市の市ヘルスケアセンターで予防接種の間違い防止研修会が開かれ、市内の医療機関から約100人が参加した。市内でもミスが相次いだことから、市と市医師会が18年から毎年1回開いている。市内では同年1月、重大な健康被害につながる恐れのある有効期限切れワクチンの誤接種もあった。

研修会では、市職員が市内であったミスの実例を紹介し、接種間隔不足や対象年齢外、ワクチン取り違いのケースを挙げた。原因のほとんどは医療機関側の確認不足だった。その上で防止策として、予約時から接種後まで各段階ごとの注意ポイントを示し、医療職だけでなく事務職も含めた多職種でのチェック体制が重要とした。

▽情報共有を

研修会で講演した同市の「小宅小児科医院」院長、小宅雄二医師はミスが減らない背景として、13年の予防接種法改正によって定期接種ワクチンが増えたことを挙げる。中でも定期接種は乳幼児期に集中しており、ワクチンごとに接種間隔や回数も異なるため、医療機関側の管理体制がより求められるようになった。同院でも18年度の予防接種数は過去最多だった。

小宅医師は「(間違って)接種間隔が足りなくて来院する患者もいるが、最終的には医療機関に責任がある。ミスが起きないようスタッフ間の知識や情報の共有が重要」と指摘する。さらに「万が一にミスが起きた後の患者側へのフォローもしっかりと対応しなくてはならない」と話す。

▽健康被害の恐れも

県疾病対策課によると、県内の予防接種(定期のみ)の間違い件数は16年度136件、17年度131件、18年度142件と後を絶たない。内訳は接種間隔の間違いや不必要な接種が多い。18年度で見ると、重大な健康被害につながる恐れのある、接種量間違いと期限切れワクチン使用は計9件あった。

県は医療機関や市町村向けの研修会を開くなどして、国立感染症研究所制作の啓発パンフレットなどを紹介して注意喚起している。



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