2019年8月9日(金)

《論説》道の駅 地元の素晴らしさ 発信を

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7月11日、筑西市内に北関東最大級の敷地面積4万7709平方メートルを誇る「道の駅グランテラス筑西」がオープンした。361台(大型車43台)分の駐車場や屋根付きステージ、ドッグランも整備され、イベント開催やレジャー機能も併せ持つ。農産物直売所や地場特産・加工品販売に加え、スターバックスコーヒーやコンビニエンスストアのローソンが出店。JR岩瀬駅から東京駅鍛冶橋間を往復する高速バス「桜川・筑西ライナー」の中間停留所にもなっており、従来の道の駅のイメージを変えたハイブリッド型道の駅である。県内では14番目の開設となり、ドライバーの休憩所ばかりでなく、人々の交流拠点や地域情報の発信基地として、地域の活性化に向けて多様な機能を十分に発揮してもらいたい。

4月には「道の駅さかい」敷地内に建築家の隈研吾さんがデザインした「さかい河岸レストラン 茶蔵」が開店した。建物は江戸時代に境河岸として栄えたころの蔵を再現し、レストラン内の「さかいキッチン」では、当時から盛んだった醸造業にちなみ醤油麹(しょうゆこうじ)や塩麹、味噌(みそ)などの発酵をコンセプトにした食材を多く取り入れた。さしま茶染めの布織物をあしらった店内では、スタッフが仕込んだ味噌を使った汁物や角煮、塩麹に漬け込んだ若鶏などを提供する。

県内の道の駅では、地場産食材を使った料理がメニューに並び、「道の駅ごか」(五霞町)の直売所は新鮮な農産物を求めて開店から幸手市や春日部市など埼玉県民でにぎわう。フードコートや土産売り場もユニークだ。地元霞ケ浦で取れるナマズやコイの魚肉を使ったハンバーガー「行方バーガー」(道の駅たまつくり、行方市)や、好みの魚介類をどんぶりに好きなだけ盛り付けられる「味勝手丼」(道の駅日立おさかなセンター、日立市)のほか、地元産のヨーグルト、魚介類の干物・加工品、常陸秋そばやゆばなど地域の個性がひしめく。

「道の駅」県ブロック連絡会事務局によると、道の駅は24時間無料で利用できる駐車場・トイレなどの「休憩機能」、道路・観光情報や緊急医療情報などの「情報提供機能」、文化教養・観光レクリエーション施設などで地域と交流を図る「地域連携機能」の三つの機能を備えることが設置条件。設置者は市町村や第三セクターなどで、国土交通省道路局に申請し登録される。近年では災害時の避難所としての機能も重要視されるようになった。

同連絡会は年1回の総会のほか現場担当者の情報交換会も年3、4回開催する。その結果、海側と内陸の道の駅で、それぞれの特産品を販売し合うことも行われるようになり、道の駅間の連携が各駅を活性化しているという。

農業県茨城らしく、県内の道の駅では土産品を含め高品質で多様な食が提供されているのが特徴だ。そして多くの駅が川や湖、山を背景とした美しい自然環境の中に設置されている。県内で最も星空が美しい山間部に立地する「道の駅みわ・北斗星」(常陸大宮市)は、満天の星空に感動した人たちの多くが「ぜひもう一度来てみたい」と言う。美しい星空も茨城の貴重な宝の一つである。

観光や帰省などで他地域との交流機会が増えるこの時季に、道の駅から素晴らしい地元をもっと発信したい。



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