2019年8月13日(火)

筑西の農家 渡辺さんと広瀬さん 大麦でJGAP取得 県内初 麦茶原料で需要喚起

JGAPの審査が行われた渡辺政彦さんの麦畑=筑西市内
JGAPの審査が行われた渡辺政彦さんの麦畑=筑西市内

筑西市内で麦茶の原料となる大麦を生産する農家2人が麦茶メーカーなどと連携し、食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられる国内認証「JGAP(ジェイギャップ)」の個別認証を取得した。大麦の認証取得は県内で初めて。麦茶用大麦を巡っては、大手メーカーを中心に外国産の使用が増えており、JGAPの取得で国産麦の需要喚起を図る。

JGAPは、食材に農産物の安全性を示す国際規格「GAP(ギャップ)」の日本版。2020年の東京五輪・パラリンピックの選手村などで提供する料理には、認証を受けた食材を使うことが基準となっている。

取得したのは、いずれもJA北つくばの組合員で筑西市布川の渡辺政彦さん(79)と、同、広瀬武志さん(69)。国内認証機関「S&Sサーティフィケーション」から認証を受けた。渡辺さんは6月24日付、広瀬さんは7月6日付。

JA全農いばらきによると、2人は18年4月から認証取得に向けた研修会を受講するとともに、作業場の整理整頓、農薬・肥料の管理、農場の労働安全といったJGAPの適合基準となる100超の項目に対応してきた。

対象銘柄は大粒の大麦「ミカモゴールデン」。二条大麦の一種で、六条大麦に比べてさっぱりとした味わいが特徴だ。

生産面積は渡辺さんが4・49ヘクタール、広瀬さんが2・33ヘクタールで、19年産の出荷量は計1万7431キロとなる。販売先は、全国麦茶工業協同組合(東京)に加盟し、県内に工場を構える常陸屋本舗(同、武捨和正社長)で、今秋以降に出荷される見通し。

今回は、同社がJA全農いばらきに大麦の認証取得を打診したのがきっかけだ。

武捨社長は、東京五輪や25年の大阪・関西万博といった国際イベントで麦茶への注目度が高まるとみており、「大麦をしっかり生産できる体制を整えたかった」と振り返る。

生産者に生産奨励金を支払うほか、認証の取得や維持・更新の審査に向けた指導費用を負担。まずは19〜21年産の取り組みと定め、それ以降は別途協議することにしている。

日本GAP協会によると、大麦の認証取得は3月末現在で12件。このうち11件は農業法人などの法人形態のため、生産者個人での取得は「非常に意義がある」という。

5日には筑西市西榎生のJA北つくば営農経済センターで認証書の授与式が開かれ、関係者ら13人が参加した。

渡辺さんは「誰もが健康や環境に関心を持っている。それに対応したい」と説明。米やナシも手掛ける広瀬さんは「(大麦の)市場があれば重点的にやっていく」と力を込めた。(小野寺晋平)

JGAPの認証書を受け取った(左から)渡辺政彦さんと広瀬武志さん=筑西市西榎生
JGAPの認証書を受け取った(左から)渡辺政彦さんと広瀬武志さん=筑西市西榎生


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