2019年9月3日(火)

災害不明者、原則公表へ 茨城県独自方針 死者は遺族意向尊重

【AD】

災害時に連絡が取れない行方・安否不明者や、死者の氏名公表について、茨城県は2日、県独自の方針を定めたと発表した。行方・安否不明者の氏名と市町村名は迅速な人命救助に対応できるように原則公表する一方、死者の氏名などの公表は遺族の意向を尊重して実施するとした。災害時の氏名公表を巡っては近年、自治体の対応が割れるケースが相次ぎ、全国知事会は7月、現場の自治体が混乱するのを防ぐ必要があるとして、国に統一基準の策定を要請した。

県防災・危機管理課によると、人的被害の範囲の定義を(1)行方不明者(災害が原因で所在不明、かつ死亡の疑いがある者)(2)安否不明者(災害が原因で所在不明、ただし行方不明者を除く)(3)死者(災害が原因で死亡した者)-と規定。

このうち行方・安否不明者の公表方針について、(1)生命を保護するため、緊急かつやむを得ないとき(2)救出・救助活動を行うため、所在情報を入手する必要があるとき-のいずれにも該当する場合、報道機関などに対し、氏名と市町村名を情報提供する。県個人情報保護条例の例外規定に該当すると判断した。

人的被害の数の把握・公表の手順については、(1)県が情報を一元的に集約・整理(2)総務省消防庁へ報告後、報道機関に提供(3)市町村が人的被害の数を公表する場合は事前に県に報告-などと規定し、情報の混乱を防ぐ手だてを講じた。

対象とする災害は地震、津波、雨水などの自然災害で、原子力災害は含まれていない。

同課の飛田聡志課長はこのタイミングでの県独自の方針策定について、「国の動きを待つのでなく、今の段階で本県として作っておきたいと思った」と説明。「近年頻発する大規模災害が背景。迅速な人命救助に対応できるよう方針を定めた」と語った。

災害時の氏名公表を巡っては、宮崎、山形の両県が先行してガイドラインを策定しているという。

本県はこれまで、「個人個人が置かれた状況も異なり、場合によっては不利益を被る可能性もある」(同課)などの理由で、即時公表に踏み切っていなかった。

2015年9月の関東・東北豪雨で、常総市は発生2日後に氏名を明かさずに「不明者15人」と発表。3日後に「15人全員無事」と修正した。災害時の混乱で本人と連絡がなかなか取れなかったのが原因だった。(三次豪)



次の記事:水戸の京成百貨店 和洋菓子5店が開店

全国・世界のニュース

2019 年
 9 月 16 日 (月)

メニュー
投稿・読者参加
サービス