2019年10月11日(金)

障スポ中止 開催模索、苦渋の決断

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12日から開催予定だった第19回全国障害者スポーツ大会「いきいき茨城ゆめ大会」について、主催する茨城県は10日、台風19号の接近に伴い、全日程を中止すると発表した。

開催決定から8年間にわたる準備、全国から来県する選手団、開幕を待ちわびる本県選手と県民-。関係者の心情や影響を考慮した上で、安全を最優先し苦渋の決断となった。

県は最後まで大会開催を模索し続けた。鍵は大会要綱が「大会を中止」すると定める「実施不可能な競技が全体の3分の2程度」という規定。13の正式競技のうち、「8」と「9」が分かれ目だった。

猛烈な台風19号が関東を直撃するとの気象予報を受け、県は8日夜から開催の可否を本格的に検討し始めた。まず、開会式の会場を笠松運動公園(ひたちなか市)から県庁講堂に変更し、規模を縮小しての開催を探った。選手団約5800人のうち、10日時点で他県から約2500人が既に本県入りしていた。

競技の実施は競技団体と開催地の7市が方針を左右する。ソフトボールやサッカーなど屋外競技を中心に6競技の中止が9日に決まり、10日午前、さらに2競技の中止が決定、計8競技となった。スポーツ庁はこの時点で大会中止を県に提案。折しもJR東日本が計画運休の検討に入り、ラグビーW杯の12日の2試合中止決定が発表された。

県国体・障害者スポーツ局は大井川和彦知事ら県幹部と断続的に協議。9競技目の中止が決まり、午後2時すぎ、大会中止が最終決断された。

予報によると台風一過の13日以降は天候が回復。しかし、台風に備え撤収したテントなどの仮設施設を再設営するとなると、競技再開は最終日14日にずれ込む。台風で被害が出れば自治体の職員は対応に回り、避難所設営も必要になる。

「選手、県民の安全を第一に考え、大会を中止することとしました」。10日午後4時すぎ、石田奈緒子県国体・障害者スポーツ大会局長が記者会見した。心境を問われ「選手の活躍の場がなくなり残念。台風が少しでも外れてほしかった」と涙を拭った。(黒崎哲夫)



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