2019年10月14日(月)

越水「何とかもって」 利根川、緊迫の数時間 古河市対策本部

避難所で一夜を過ごした避難者たち=13日午前6時50分、古河市下大野の市総合体育館
避難所で一夜を過ごした避難者たち=13日午前6時50分、古河市下大野の市総合体育館

台風19号が本県を通過した13日未明、県境を流れる利根川の水位は氾濫目前まで急上昇した。関係機関から越水の見通しが伝えられた古河市災害対策本部は、数時間にわたり緊迫。人口の3分の2に当たる約10万人に避難指示が出され、市民たちは「早く帰りたい」と、避難所で不安な一夜を過ごした。


午前2時、避難指示を知らせる1分間のサイレンが響き渡った。利根川は既に氾濫危険水位を上回り、市街地に近い思川や渡良瀬川も高い水位を保ったまま。「何とかもってくれ」「一人でも多く救え」。最悪の状況に針谷力市長や市幹部らの表情はこわばった。

市は当初、台風通過後の朝方に避難指示を出す予定だったが、広範囲に降った大雨が大河川に集まり、想定より早く水位が上昇したという。

早朝、水位が下がり始めたのを確認した石井博之市防災監は「堤防決壊も覚悟した。正直ほっとした」と胸をなで下ろした。

一方、緊急速報メールなどで非常事態を知った市民たちは強風と暗闇の中で避難を開始。前日朝から自主避難所として開かれていた同市下大野の市総合体育館には、ピーク時に1934人が身を寄せた。

同市水海、松沼光さん(81)は「利根川は報道がなかったので、安心していたのだが。やはり早く家に戻りたい」。同市けやき平、池田敦さん(46)は「早めに避難して水位を確認していた。寒くてよく眠れなかった」と疲労感を漂わせた。(溝口正則)



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