2019年10月14日(月)

台風19号 浸水「布団浮いた」 常陸大宮 救助母娘、緊迫の7時間

久慈川の水があふれ、浸水した家屋から助け出される住民の母娘=13日午前9時50分ごろ、常陸大宮市富岡
久慈川の水があふれ、浸水した家屋から助け出される住民の母娘=13日午前9時50分ごろ、常陸大宮市富岡

「娘と2人で『頑張ろう』と声を掛け合って助けを待った。生きていられて本当に良かった」

常陸大宮市富岡の久慈川近くに住む女性(73)は娘(45)と約7時間、励まし合いながら助けを待ち、13日午前9時50分ごろ、地元の消防団に救助された。

自宅で寝ていた午前2時半すぎだった。突然、布団が浮いた。異変を感じた女性は暗がりの中、手を布団から出した。「ピチャ、ピチャ」という音がして水の感触が伝わった。慌てて飛び起きると、水は既に室内に押し寄せ、畳やマットが浮いた。

家は平屋。少しでも高い所を探し、娘と一緒に、押し入れの2段目で体を寄せ合った。

助けを待つ間、口に含んだのはペットボトルの水だけで、2人で分け合った。「助けを呼んでも全然来ない。不安で不安でしょうがなかった。2人だったから、何とかなった」。助けを待つ間、お互いの存在が支えになった。

自力で逃げようとも考えたが、水は胸まであった。「出たら死ぬ」。母親と娘はじっと救助を待つしかなかった。午前10時前、消防団員2人が家の前にたどり着いた。だいぶ、水は引いていたが、それでもまだ漬かっていた。用意された脚立で何とか脱出。車2台は水をかぶり、材木やタイヤなどが家の近くに流れ着いていた。

「命があっただけありがたい」。2人は手を握り合い、安全な場所まで寄り添って歩いた。(鹿嶋栄寿)



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