2019年10月18日(金)

台風19号 水戸市 災害ごみ回収に遅れ 量膨大、分別進まず

国道123号の歩道に積み上げられた災害ごみ=17日午前、水戸市藤井町、吉田雅宏撮影
国道123号の歩道に積み上げられた災害ごみ=17日午前、水戸市藤井町、吉田雅宏撮影

那珂川やその支流の氾濫により広い範囲が浸水した水戸市西部で、沿道に出された「災害ごみ」の回収に手間取っている。市は可燃・不燃にかかわらず「道路沿いに出して」と周知しているが、回収作業は分別しながら行うため予想以上に時間がかかっている。市は17日、仮置き場を新たに1カ所追加し、市民に直接の持ち込みも促し始めたが、完了のめどは立っていない。

浸水被害から5日目を迎えた17日、水戸市藤井町や岩根町の国道123号周辺の沿道は、水に漬かり泥にまみれた家財道具や電化製品などが積まれた状態が続く。通りに流れ込んだ泥は乾き、車両が通るたび周囲は茶色い砂ぼこりが舞う。

「マスクは欠かせないよ」。国道沿いの自宅が床上約1・5メートルの浸水被害に見舞われた杉浦俊夫さん(69)は、水に漬かった災害ごみの運び出しや屋内に入り込んだ泥の掃き出し作業に追われている。

自宅前は使えなくなった冷蔵庫やたんす、食器などの生活用品が歩道をふさぐように山積み。片付けを始めた14日以降、回収車は2度来たが「まだ大量に残っている」状況という。

浸水による災害ごみは自宅前の通りに出せば、市の委託業者が回収することになっている。このため、被災住宅の前は災害ごみが積まれているが、分別はほぼ行われていない。一方で、回収車は可燃ごみ、不燃ごみ、電化製品、家財道具など、それぞれ分けて回収するため、積み込みに手間取っている。

市の委託で家財道具の回収に回っている業者の男性は「ごみはさまざまなものが混在している。確認しながらの作業なので、時間がかかる」と指摘。自宅を清掃していた川崎邦憲さん(66)は「回収効率が悪いようだ。片付けを始めたときから分別するように指示してくれていればよかったのだが」とこぼす。

市はごみ処理業者のほか、災害協定を結ぶ造園や建設業界などにも回収を依頼し、約70台に及ぶ車両が回収に当たっている。ただ、災害ごみの量は市の想定を超えた上、仕分けの手間もあり「はかどっていない」(市ごみ対策課)。

市は17日、ごみの仮置き場に田野市民運動場(田野町)を追加。旧国田小(下国井町)と常澄運動場(大場町)と合わせ計3カ所に増やしたほか、市民に直接の搬入を周知し始めた。

高橋靖市長は「ごみを家の前に出せる半面、回収が遅れている」と理解を求めながら、「ごみが出ている限り、回収は続けたい」と話した。(前島智仁)



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