2019年10月22日(火)

台風19号 中小企業被害64億円超 復旧に時間 工場や店舗水没

浸水した生産ラインのモーターを調べる水戸冷凍食品の男性従業員。工場内では洗浄作業が進む=21日午後、水戸市飯富町
浸水した生産ラインのモーターを調べる水戸冷凍食品の男性従業員。工場内では洗浄作業が進む=21日午後、水戸市飯富町

台風19号に伴う那珂川や久慈川の氾濫などを受け、県内中小企業の推計被害額が21日正午現在、64億4487万円に上ることが県のまとめで分かった。工場や店舗が水没し、生産設備が故障するなど復旧に時間がかかるケースもある。大井川和彦知事は同日、経済産業省を訪れ、被災した中小企業の支援を求める要望書を菅原一秀経産相に手渡し「再建を諦める事業者も出かねず、国からもご支援いただければ」と訴えた。

中小企業の推計被害額を市町村別に見ると、大子町が131件で29億2009万円と最も多かった。次いで水戸市が59件で19億1922万円、常陸大宮市が51件で8億5185万円、常陸太田市が23件で5億3731万円、城里町が6件で1億3500万円だった。

工場の建物や製造設備、在庫商品が浸水し、ホームセンターやコンビニといった店舗が水没した。大子町では旅館の露天風呂が全損したほか、観光バス会社のバス5台が浸水した。調査が進めば今後も被害額は増加する見込みだ。

冷凍野菜を手掛ける水戸冷凍食品(水戸市飯富町)は、同所の工場が最大2・3メートルの浸水被害を受けた。被害が目立つのが生産設備だ。宮田亮専務(37)は「人手が足りない中、機械化を進めてきた」と振り返る。

生産ラインに加え、冷凍室や地下水をくみ上げるポンプなどが浸水した。従業員やボランティアと共に復旧を進めるが、10月中の稼働は見込めない。配電設備など精密機械の修理には専門業者が必要だが、確保できていないという。宮田専務は「(復旧には)工業系の人手が必要だ」と訴える。

北関東リネンサプライ(同市飯富町)も工場が浸水し、洗濯機やタオルを畳む機械などの生産設備が損壊した。さらにタオル3万枚が泥水をかぶり、廃棄作業に追われる。

洗濯機は発注生産のため、納品には時間がかかる。生産能力は落ちたものの、被災を免れた設備で稼働にこぎ着けた。22日にも降雨が見込まれる中、同社の担当者は「2次災害が怖い」と話した。(小野寺晋平)



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