2019年10月24日(木)

昨年中止「土浦の花火」26日開催 破裂事故再発防止へ 風速計設置や検査強化

安全対策へ全力

桟敷席設置の準備が進む土浦全国花火競技大会の会場=土浦市佐野子
桟敷席設置の準備が進む土浦全国花火競技大会の会場=土浦市佐野子

昨年10月、花火が地上付近で破裂し、けが人が出て途中で中止となった「土浦全国花火競技大会」が26日、土浦市佐野子の桜川河川敷で開かれる。大会実行委員会は風速計の現場設置や打ち上げ場所の変更といった安全対策に力を入れる。一方、チケットは昨年の桟敷席購入者に今年の優先購入権が与えられるなどして完売。関係者は「期待に応え、何とか成功させたい」と意気込んでいる。

事故は昨年10月6日、花火の一部が不発のまま落下、地上付近で破裂し、観客10人が軽傷を負った。原因について、実行委は、導火線の不良で不発となった花火が風にあおられ、観客の近くで遅れて破裂したとみている。

大会の開催時期は例年、10月初旬だが、今年は茨城国体と重なったため、下旬にずらされた。

市は、再発防止策として独自の「花火大会開催基準」を作成。10分間の平均風速が毎秒10メートルを超えた場合、中止・中断すると決めた。風速は昨年まで市消防本部の風速計を参考にしていたが、今回は、打ち上げ現場付近の高さ約20メートルに設けて瞬間風速を測る。

スターマインでは半径110メートルの保安区域を確保。打ち上げ場所も5メートル移動させ、花火の筒の設置場所も幅を10メートル狭めて60メートルとした。これにより観客席から計15メートル遠くなり、安全性が高まった。昨年けがした観客が入っていた河川敷の一部は立ち入り禁止とした。

事故では、花火の筒の傾きが原因になった可能性もあるため、全ての花火筒の傾きや配線を含め保安検査を事前に徹底する。検査に携わる人数や時間も増やし、項目も細かくする。

市は情報発信にも力を入れる。昨年は中断の情報を出せず苦情が相次いだ。当日は公式ツイッターで、混雑状況や中断があった場合の情報など経過を逐次報告する。

チケットは、昨年の桟敷席購入者に今年の桟敷席の優先購入を認めた結果、対象の7割ほどが購入した。残り3割を一般に販売し、完売した。


また今回から、いす席千席を設けたところ、9倍近い倍率で人気を集めた。いす席は「日本三大花火」の新潟・長岡や秋田・大曲の大会でもニーズがあるといい、運営結果を踏まえ拡大するか検討する。

当日は「スターマイン」「10号玉」「創造花火」の3部門で2万発以上が打ち上げられる。全国19都道県55業者の花火師が日本一の名誉を懸けて技を競い合う。市商工観光課は「台風19号の影響はなく、本番を迎えられる。常磐線の増便もあり、観客の皆さんに楽しんでもらえるよう警備も万全にしたい」と話した。(綿引正雄)



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