2019年10月25日(金)

台風19号 那珂川流域 流されたウシ保護 栃木の8頭「帰れるよ」

栃木県から流された子牛を保護する水戸署員と県職員ら=14日午前11時18分ごろ、水戸市中大野
栃木県から流された子牛を保護する水戸署員と県職員ら=14日午前11時18分ごろ、水戸市中大野

台風19号で氾濫した那珂川の県内流域4市町で、栃木県から流されたウシが見つかるケースが相次いだ。県によると、18日までにホルスタインと和牛計8頭が保護されている。農家が手塩に掛けて育ててきた8頭は警察官や県職員、地元住民らが協力して保護し、持ち主の元に全て引き渡された。

14日午前11時ごろ、那珂川に近い水戸市中大野の県道沿いの空き地で、水戸署員や県北家畜保健衛生所の職員らが、黒い子牛を取り囲んでいた。住民らが見守る中、子牛は疲れた様子でゆっくりと歩き出した。輸送用トラックの前で職員が耳の標識を確認すると、栃木県内のウシと判明した。

保護した同衛生所の大内義尚所長は「被災農家の気持ちを考えると、少しでも助けられて良かった」と胸をなで下ろした。

この日は水戸市内でほかに1頭の和牛が見つかった。2頭は県畜産センター(石岡市)に一時的に送られ、翌15日、持ち主で栃木県茂木町の繁殖農家の男性が迎えに来た。同センターによると、男性は職員らに感謝し、ウシに「帰れるよ」と優しく語り掛けていたという。

県内では台風19号が通過した13〜18日までの6日間に、水戸、那珂、ひたちなか、城里の流域3市1町で計8頭が見つかっている。

栃木県畜産振興課によると、8頭は県境にある茂木町の2農家から流された。2農家は那珂川の洪水で被害を受け、ウシが死亡したり、流されたりした。ウシは泳げるが、行方が分からないウシも7頭いるという。1998年に那珂川を中心とした那須水害の時も栃木県北部から本県にウシが流されている。(磯前有花)



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