2019年10月29日(火)

台風19号 浸水被害のお金救え 常陽銀、入金へ洗浄急ピッチ

常陽銀行では、浸水被害のあった顧客から預かった貨幣を洗浄し、アイロンで乾かす作業が進められている(同行提供)
常陽銀行では、浸水被害のあった顧客から預かった貨幣を洗浄し、アイロンで乾かす作業が進められている(同行提供)

台風19号で泥水をかぶった貨幣の洗浄作業に、常陽銀行(水戸市)が追われている。浸水被害に遭った顧客から入金依頼を受けた現金は、汚れたままでは現金自動預払機(ATM)や窓口の計数機に投入できず、金額が容易に確認できない。28日現在で、水没した同行やコンビニのATMの分も加えた貨幣の総枚数は3万2千枚を超え、金額でみると約2億3千万円に上るとみられる。依頼は今のところ事業主が目立つが、今後は個人客が増えるとみており、同行は急ピッチで作業を進めている。

同行によると、洗浄しているのは、被災した顧客が入金名目で同行に持ち込んだ紙幣や硬貨。泥を落とし、乾燥させた上で、確認できた金額を顧客の口座に入金する。汚れたままでは機械に入れられないほか、ぬれた紙幣は互いに張り付いてしまうため手作業で枚数を数えるのも困難だ。

これまでに汚れた貨幣が持ち込まれたのは、渡里(水戸市)▽太田(常陸太田市)▽石塚(城里町)▽十王(日立市)▽大子(大子町)▽大宮(常陸大宮市)▽須賀川(福島県須賀川市)-の7支店。事業主が手提げ金庫などに現金を保管していたケースが目立つ。

いずれの貨幣も同行本部にいったん集められ、作業員8人掛かりで洗浄に取り組んでいる。鬼怒川の堤防が決壊した2015年9月の関東・東北豪雨では、持ち込まれた各支店が洗浄など対応したが、ほかの業務と重なって作業は夜まで及んだ。

洗浄作業は手作業で行われており、貨幣の泥をブラシで落とした後、ドライヤーやアイロンで乾かす。泥水に漬かった貨幣は臭いがひどいため、作業にマスクは欠かせない。顧客の現金を預かってから入金までは1週間程度かかるという。

水没した野口出張所(常陸大宮市)やコンビニのATMに保管されていた紙幣も手掛ける。今後は自宅の整理が進んだ個人客の入金依頼が増えるとみられ、同行の担当者は「少しでも早く入金できるよう頑張りたい」としている。

入金を終えた貨幣は衛生面を考慮し、「損券」や「損貨」として日本銀行に交換を依頼する予定だ。(小野寺晋平)



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