2019年10月31日(木)

台風15・19号 農林水産被害100億円超す

ハウス、用排水設備 甚大

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9月の台風15号と今月12日に上陸した台風19号による農林水産関係の被害総額が100億円を突破したことが30日までに、県のまとめで分かった。風水害で100億円を超えたのは2015年9月の関東・東北豪雨による121億2416万円以来。平成以降3番目の甚大な規模で、収穫を目前に控えた農作物や農業用ハウス、用排水設備などが広い範囲で被害を受けた。台風21号による被害の全容は調査中で、被害額はさらに膨らむ見通しだ。

県農業技術課によると、被害額は台風15号が60億5485万円。台風19号は29日現在で推計47億2311万円で、合わせて107億7796万円。

台風15号による被害は最大瞬間風速の記録を各地で更新した強風が中心で、特に鹿行地域が甚大な被害を受けた。最も大きかったのはパイプハウスなどの農業用施設で、36市町村で計6072件、被害額44億5631万円に上った。

農作物の被害は20市町村で作付面積9012ヘクタール、60品目に及び、被害総額15億2758万円。鉾田市や鹿嶋市のミニトマト、鹿嶋市や神栖市のピーマンに大きな被害があった。

台風19号では、大雨や河川氾濫による浸水被害がメインで、県北や県央、県西地域を中心に県内全域で被害が拡大した。

甚大な被害を受けたのは用排水設備などの農地・土地改良施設で、26市町村で被害総額24億9400万円に達した。農地や用水路への土砂流入、冠水による設備の故障は深刻で、次の作付けへの影響を心配する声が多く聞かれる。

農作物の被害は36市町で作付面積3530ヘクタール、48品目に上り、被害総額は11億4997万円。秋冬の出荷を控えた露地の葉物野菜やイチゴなどを直撃した。主な被害はハクサイ3億2380万円、ネギ2億2285万円、ソバ8058万円など。

このほか、台風19号では収穫後の保管米が浸水被害に遭うケースが相次いだ。関東・東北豪雨を教訓に、農業共済には保管米の被災をカバーする特約が新設されたが、農業関係者によると「特約の加入者は少ないようだ」という。

同課は「降水と違い、河川氾濫による泥水のダメージが大きい」としている。

国や県、自治体は農作物をはじめ農業用施設や機械に対し助成や融資制度を設けており、営農再開を後押しする。

平成以降、風水害による農林水産関係の被害額は、1991年秋の台風と長雨による約287億円が本県で最も大きかった。(大貫璃未)

【台風15、19号による農林水産関係の被害額】
■台風15号
被害額合計     605485
農作物       152758
ミニトマト      34196
ピーマン       30564
トマト        10819
コマツナ        8769
オオバ         8089
ニラ          7228
農業用施設     445631
水産関係       61460

■台風19号
被害額合計(推計) 472311
農作物       114997
ハクサイ       32380
ネギ         22285
ソバ          8058
イチゴ         7753
大豆          7413
ホウレンソウ      4508
土地改良施設    249400
林業関係       67170
※単位:万円。29日午前11時時点、県まとめ



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