2019年11月9日(土)

原子力機構 核燃料10億9000万円無駄に 会計検査院18年度報告 試験炉再開未定も製造

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会計検査院の2018年度決算検査報告で、廃炉が決まった日本原子力研究開発機構大洗研究所(大洗町)の材料試験炉(JMTR)について、運転再開の見通しが立たない状況でウランの購入契約を結び、燃料を製造していたことが8日、明らかになった。燃料はJMTR固有の仕様でそのままでは他の原子炉に転用できず、検査院は約10億9千万円が無駄になったと指摘した。

JMTRは、原発の燃料や構造材の耐久性の試験などが目的の原子炉で、1968年に運転を開始。老朽化に伴う改修のため2006年8月に停止した。その後、運転再開を模索したが、11年の東日本大震災による東京電力福島第1原発事故を受けた新規制基準への適合が耐震力不足などで困難になり、16年9月に廃炉が決まった。

検査院によると、原子力機構は12年9月、施設の安全性確認などのため、再開時期を未定とする運転計画を提出。この時点で2年分以上の未使用燃料の在庫があり、新たに製造する必要はなかったのに、以降も取引先の企業に燃料製造を指示し、米国とウラン購入契約を結んでいた。

製造指示は、早期の運転再開を目指していた製造担当部署だけの判断で行われていた。機構は燃料について「加工するなどして他の原子炉への活用を検討する」としている。



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