2019年11月10日(日)

《記者コラム:双眼鏡》次の災害向け備えを

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毎年全国各地で水害が発生している。家屋の浸水、土砂崩れ、移動中の車の水没。亡くなられた方を思うと心が痛む。

常総市でも4年前、水害があった。鬼怒川の堤防が切れ、市の3分の1が水没する未曽有の大災害。約7800軒が浸水被害に見舞われた。

当時、住民4300人が逃げ遅れたことが大きな問題としてクローズアップされた。市はその反省から、国などと連携し、河川の水位を見て避難指示を発令するタイムライン(事前行動計画)を導入したり、避難所開設訓練を実施するなど、災害対応を強化。住民の防災啓発活動にも積極的に取り組んできた。

そのかいあってか、鬼怒川が氾濫危険水位を超えた先の台風19号では、住民約3100人が避難所に避難。氾濫に備え車やトラクターを高台に移動させた人も多く、2週間後に開かれた検証会議では「前回の水害の教訓が生かされた」と報告があった。

ただ、今回大丈夫だったから、次も大丈夫とは限らない。会議に出席した同市防災士連絡協議会の須賀英雄事務局長は「堤防がかさ上げされたから安心している住民が多い」と、水害に対する楽観主義に警鐘を鳴らし、筑波大の川島宏一教授も「各地で起こる水害をわがこととして捉えてほしい」と訴えた。

結局のところ、災害から命を守るのは、私たち住民一人一人の行動にかかっている。時には、体が不自由な近所のお年寄りを助けるために、動くことがあるかもしれない。今だからこそ、家族や近所の人とよく話し合い、次の災害に備えてほしいと思う。(常総支局・今橋憲正)



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