2019年11月12日(火)

台風19号1カ月 公営・仮設、入居進む 生活再建なお遠く

水戸 自宅浸水「いつ戻れる」

市少年自然の家の避難所に移り、荷物をほどく避難者の海野修一さん=水戸市全隈町
市少年自然の家の避難所に移り、荷物をほどく避難者の海野修一さん=水戸市全隈町

記録的な大雨をもたらし、県内に甚大な被害を及ぼした台風19号の上陸から12日で1カ月。被災者の公営住宅や仮設住宅などへの入居が進み、復興への兆しが次第に見え始めてきた。ただ、浸水した住宅の修理など本格的な復旧工事はこれから。「いつ自宅に戻れるのか」-。避難所暮らしを続ける被災者も多く、生活再建は遠い。

1カ月にわたり避難所生活を続ける水戸市岩根町の塙清實さん(77)は、自宅に戻れる見通しが立たない。「年越しは避難所だな」。建築業者に修理を依頼したが、費用や期間は分からず、当分、避難所暮らしは続きそうだ。

市は10日、市立飯富中(同市飯富町)と飯富市民センター(同)の計2カ所に設けていた避難所を閉鎖し、市少年自然の家(同市全隈町)に集約した。11日現在、4世帯6人が避難を続ける。ただ、これまでの体育館などと異なり全て個室となるため、塙さんは「周囲に気を遣わなくてもよくなるので少し楽になるかな」と話した。

同市岩根町の自宅が浸水し、家財道具のほとんどを失った海野修一さん(53)も、わずかな衣類と貴重品だけを手に避難所での生活が続く。祖父母の代から続く自宅の片付けはほとんど終わったが、「屋内の清掃は終わりが見えない。これから修理して住むか、解体するか悩んでいる」状況だ。

こうした被災者に対し、自治体が無償で提供する公営住宅の入居が進む。海野さんも既に鍵の引き渡しを受け、生活必需品がそろい次第、「1週間内には県営住宅に引っ越したい」考えだ。ただ、数年前に体調を崩して以来、車の運転ができず、環境が変わる中での暮らしに不安がある。

2階など浸水を免れた自宅の一室で、生活再建を目指す被災者も多い。「1カ月ぶりに、温かい布団で寝られた」。同市岩根町の女性(67)は夫(71)と共に、市立飯富中の避難所から自宅に隣接する長男夫婦宅の2階に移った。

それでも、床上浸水した平屋建ての自宅や長男夫婦宅の1階では、床板や壁を剥がし湿気を抜く作業や片付けが1カ月たった今も続いている。「先が見えなくて、嫌になってしまう」。再建への道のりは遠く、女性は不安を口にした。(前島智仁、磯前有花)

■大子の避難者 17世帯30人に 常陸大宮は3世帯6人

大子町は北田気の東京理科大・大子研修センターに、17世帯30人が避難する。

避難所は今月末に閉鎖する計画で、避難者は帰宅したり、町営住宅や民間アパートに移ったりする。

常陸大宮市は上町のおおみやコミュニティセンターに、3世帯6人が避難する。避難者がいるうちは、解消する予定はない。

常陸太田市は高柿町の交流センターふじを避難所にしていたが、5日午前に閉鎖した。避難者は市営や県営の住宅に引っ越すか自宅などに戻った。



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