2019年11月18日(月)

「越水で堤防決壊」 那珂・久慈川国交省調査委 斜面削られる

【AD】

10月の台風19号で那珂川と久慈川の堤防が決壊した原因究明と復旧方法を検討する国土交通省関東地方整備局の「那珂川・久慈川堤防調査委員会」(委員長・安田進東京電機大名誉教授)の第2回会合が17日、さいたま市中央区の同整備局で開かれ、いずれも川の水があふれ出す「越水」が要因との見解を示した。あふれた水が陸側の堤防斜面を削って崩壊した可能性が高い。次回会合では復旧工法を議論する。

那珂川は常陸大宮市野口と下伊勢畑、那珂市下江戸の3地点、久慈川は常陸大宮市富岡と塩原、下町の3地点が決壊した。調査委が10月18日に現地調査した際、安田委員長は越水の可能性を指摘していた。

会合では同整備局側が現地調査などを基に、いずれも越水で堤防の陸側斜面が削られ、堤防の強度が低下した可能性を報告。堤防を越えた水で陸側の地面が削られてできる「落堀(おっぽり)」があることなどからも、越水が要因とし、調査委から異論はなかった。

久慈川の常陸大宮市下町については、上流側で氾濫した水で陸側の水位が上がり、その水が陸側から堤防を越えて河川側の堤防斜面を削ったとした。

決壊堤防の一部には、堤防の高さが、計画で想定した最も高い水位を示す「計画高水位」に満たず、今後かさ上げなどの整備予定だった地点もあった。

ほかに、河川法に基づき同省が河川管理者の県に代わって堤防の復旧工事をした3カ所についても議論。久慈川の常陸大宮市小貫については越水で、浅川の常陸太田市松栄町の2地点はともに常陸大宮市下町と同じ仕組みで決壊したとの見解を示した。

会合後、安田委員長は「堤防自身がただ崩れたのか、地盤全体がえぐれたのかは大きな問題。堤防の高さを上げるだけでなく、地盤対策についても考えないといけない」と強調。同整備局担当者も「河川の特徴に応じた対策を検討したい」と述べた。

この日は埼玉県の越辺川と都幾川の堤防決壊原因を調べる調査委の会合も開かれた。 (高岡健作)



次の記事:茨城で新たに37人感染 中等症が3人

最近の記事

全国・世界のニュース

2020 年
 12 月 5 日 (土)

メニュー
投稿・読者参加
サービス