2019年11月19日(火)

《台風19号検証》県内災害廃棄物処理 復旧作業、遅延恐れ

30市町村 計画未策定

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台風被害を受けた茨城県で「災害廃棄物処理計画」を策定しているのは、県内44市町村のうち約3割の14市町村にとどまっている。仮置き場の確保など初動対応に手間取れば復旧作業の遅れにつながるため、県は未策定の30市町村に早期の策定を促している。


国は東日本大震災などの教訓を踏まえ、自治体に災害廃棄物処理計画を策定するよう求めている。計画には災害時に予想されるごみの発生量や処理の方針のほか、仮置き場の候補地や収集、分別、運搬方法などを盛り込む。

県廃棄物対策課によると、これまでに県内で策定を終えたのは土浦、龍ケ崎、常総、常陸太田、北茨城、取手、守谷、稲敷、神栖、阿見、美浦、常陸大宮、かすみがうら、大子-の14市町村。

久慈川が氾濫した大子町は仮置き場の具体的な候補地までは決めていなかった。水が引いた10月13日に最初の仮置き場を設けたが、想定以上のごみが発生し2日後には満杯に。その都度新たな場所を検討し、最終的に4カ所になった。担当者は「あらかじめ計画に位置付け、被害状況に応じて対応できれば良かった」と振り返る。

水戸市は計3カ所設けた仮置き場に借地も含まれるため、所有者の了解を得る作業が必要となった。開設の遅れはなかったが、市担当者は「今回の経験を踏まえ、不測の事態にも対応できる計画を作りたい」としている。

計画策定が進まないのは全国的な傾向で、自治体からは「職員や時間の確保が難しい」「専門的な知見や情報が足りない」などの声が上がる。このため県は市町村に計画のひな型を提供し、実際に大規模災害を経験した担当者を招いて研修会を開くなど策定を呼び掛けている。本年度中には策定済みの自治体が31市町村まで増える見通しだが、同課は「計画の有無で初動の対応に差が出る。全市町村で策定できるよう後押ししていく」としている。

台風19号による県内の災害ごみの発生量は8万7千トン(推計)に上る。市町村別では水戸市が4万6千トンと最多で、常陸大宮市と大子町が1万4千トン、常陸太田市が6千トンと続く。(戸島大樹)



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