2019年11月22日(金)

古木「爺杉」 枝から作品 高萩と北茨城 3作家、地蔵や小物

「爺杉」を材料に作品づくりに取り組む菅波博光さん、下山田昌右さん、佐川麻穂さん(右から)=高萩市中戸川
「爺杉」を材料に作品づくりに取り組む菅波博光さん、下山田昌右さん、佐川麻穂さん(右から)=高萩市中戸川

高萩市と北茨城市のものづくり作家3人が、安良川八幡宮(高萩市安良川)の境内にある古木「爺杉(じいすぎ)」から伐採した枝を使い、地蔵や一輪挿し、染物などの作品制作に取り組んでいる。地蔵の頭部を作る同市の陶芸家、下山田昌右さん(78)は「(爺杉の作品が)高萩にとって特別な存在になれば」と話す。

同市などによると、爺杉は高さ約42メートル、幹回り約10メートルと県内最大級の古木。推定樹齢は千年に及び、地域のご神木として親しまれる。1924年に国の天然記念物に指定された。

しかし落雷などの要因で樹勢が衰え、根元が大きく空洞化。倒木の危険もあるため、約40年前から3回にわたって枝を伐採し幹への負担を少なくしている。

枝は2トントラック5台分に及び、市内の製材所が保有していたものを、同市の木製品加工「たなつる工房」の菅波博光さん(70)が2017年11月に譲り受けた。下山田さんが陶器で頭を、菅波さんが枝で胴体を作り地蔵に仕立てた。現在使っているのは約40年前に伐採した古い枝だという。

下山田さんは「平安時代からある木が地蔵に変わり、みんなの生活を守るものになれば」、菅波さんは「爺杉の千年の歴史に関われるのがうれしい」とそれぞれ語る。

北茨城市内で染色を営む佐川麻穂さん(54)は、菅波さんの作業で出たおがくずでストールやテーブルマットを染め、着物などを制作。「老木を染色に使うのは不安だったが、思いの外深い色が出る。天然記念物で染める機会はないので良かった」と話す。

菅波さんは地蔵以外にストラップやブローチ、鳥の鳴き声に似た音を出す「バードコール」なども作っている。爺杉の板に油絵を描いてもらう構想もあるという。

爺杉グッズの問い合わせは菅波さん(電)090(3231)5291
(小原瑛平)

国天然記念物になっている安良川八幡宮の古木「爺杉」=高萩市安良川
国天然記念物になっている安良川八幡宮の古木「爺杉」=高萩市安良川


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