2019年11月27日(水)

いばらきネットワーク会議 台風被災者に交流の場 4市町巡回 炊き出しや足湯

被災地域の集会所で行われた足湯=24日、大子町南田気(災害支援いばらきネットワーク会議提供)
被災地域の集会所で行われた足湯=24日、大子町南田気(災害支援いばらきネットワーク会議提供)

台風19号の被災者を支援しようと社協や茨城大、NPOなどで組織する「災害支援いばらきネットワーク会議」は、炊き出しや足湯を通して被災者が集まる場をつくる「ぬくもりを届けるプロジェクト」を始めた。10月12日の発生から約1カ月半がたち、被災者は生活をどう再建していけばよいか、悩みや戸惑いを抱えたまま冬を迎えることになる。体を温めてもらうだけでなく、語り合いの機会につなげるのが狙いだ。


活動内容は炊き出しと足湯のほか、マッサージ、法律相談。台風19号で被災した常陸太田、常陸大宮、水戸、大子の各市町の公民館や集会所で、今月下旬から来年1月中の土日曜・祝日に活動する。

24日には浸水被害に遭った大子町南田気地区の集会所で、ボランティアら23人が試験的な活動を実施。住民25人が訪れ、提供されたけんちんうどんを食べたり足湯で体を温めたりした。中には被災後初めて顔を合わせる住民同士もいて、19号上陸当時の話や現在の生活について語り合った。

足湯は被災者がリラックスできるだけでなく、生活再建に関する悩みや支援のニーズをボランティアが聞き取るきっかけにもなるという。聞いた内容は個人情報に気を配りつつ書き取って、被災者の声として支援者間で共有する。

深津修司区長(72)は「住民は何とか片付けのめどが立ったのかなと思うが、行き所のない不安もある。気持ちを話し合うことで安らぎを得られる」と話す。住民が一堂に会して集まる機会は少ないといい、「(炊き出しなどを)やっていただくことでつながりができる」と感謝した。

ネットワーク会議の発足を呼び掛けた団体の一つ、茨城NPOセンター・コモンズは、2015年の鬼怒川決壊で被災した常総市内で被災者が集まることのできる場づくりを継続。同市水海道森下町の旧診療所と住宅を活用し、コミュニティー拠点を運営している。

コモンズの横田能洋代表理事は経験を踏まえ、「被災者は今後、家具をまた買いそろえて住むのか公営住宅に移るのかなど選ぶことになるが、自分だけで考えるのは疲れる」と指摘。「場を通じて情報を得て、少しでもいい選択をしてもらえれば」と話す。

ネットワーク会議は県社会福祉協議会や茨城大、コモンズが呼び掛けて発足。10月29日に初会合を開いて以降、被災自治体の社協やNPO、自治会などの関係者約60人が週1回程度、被災者支援のため情報交換と協議を重ねている。

実行委は炊き出しや足湯などの活動を行う個人・団体を募集している。現地のニーズや受け入れ可能かを確認し、実施日時や場所を決める。問い合わせはコモンズ(電)029(300)4321
(小原瑛平)



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