2019年12月6日(金)

県食肉公社 加工施設の新設中止 牛肉対米輸出対応 維持費が大幅増

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茨城町下土師の県中央食肉公社(社長・小野寺俊副知事)が牛肉の対米輸出に対応した食肉処理加工施設の新設計画を中止したことが5日、分かった。事業計画を精査した結果、維持費が大幅に膨らんだことが要因。県は設計と一部基礎工事として2018年度最終補正予算で国補助を含む1億200万円を計上していた。計画について県は「見通しが甘かった。計画を再検討していく」としている。

県内には欧米輸出に必要となる高度なHACCP(ハサップ)などの衛生管理基準を満たす牛肉の食肉処理施設がなく、畜産農家は群馬県玉村町の施設で対米向けの加工処理を行うなど輸送コストの問題があった。そのため県は、県銘柄牛「常陸牛」の輸出拡大を図ろうと、処理加工を県内で完結させる施設の新設計画を今年2月に示していた。処理能力は1日に約70頭、事業費は約66億円。

しかし、6月に国と県、公社で事業計画を協議し、他県の対米向け施設を参考に計画を見直したところ、年間経費がさらに約3億円必要と判明。事業継続が難しいと判断し、11月27日に公社取締役会で中止を決定した。結露を防止する空調設備の光熱費や食肉処理方法の変更に伴うコスト増を見込んでいなかった。

常陸牛の対米輸出量は昨年度0・8トン、本年度は1〜2トンを想定。群馬県内の施設では本県から40トンまで受け入れが可能で、県畜産課は「対米輸出への大きな影響はないと考えている」としている。(大貫璃未)



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