2019年12月7日(土)

鹿島港立ち入り禁止区 釣り人侵入、事故多発 10年で24人 海保が注意喚起

立ち入り禁止区域に釣り人がいないか確認する鹿島海上保安署員=24日午後、鹿嶋市平井
立ち入り禁止区域に釣り人がいないか確認する鹿島海上保安署員=24日午後、鹿嶋市平井

県内外から釣り人が訪れる鹿島灘だが、鹿島港の立ち入り禁止区域に侵入する釣り人が後を絶たず、10月末から11月にかけて、行方不明になる事故が相次いでいる。管轄する鹿島海上保安署は事故を受け、禁止区域に入らないよう安全意識を高めてもらおうと釣り人への注意喚起に力を入れている。

10月27日午前9時55分ごろ、鹿嶋市平井の鹿島灘漁港の北側にある防波堤で、釣りをしていた男性3人が高波にさらわれて海に転落。うち2人は救助されたが、フィリピン人の男性1人が行方不明になった。さらに、11月16日午後8時15分ごろ、「弟が前夜から鹿島灘漁港へ釣りに行って、連絡が取れなくなった」と同署に通報があった。同漁港の東側にある防波堤の岸壁に男性が所有する釣り道具などがあった。同署などが捜索したが男性は見つかっていない。

県内海岸で釣り人が転落したり行方不明になったりする事故者数は、最近10年で36人に上り、うち鹿島港の事故者数が24人と6割以上を占めている。事故の発生場所は、鹿島港中央水路の開口部から北に延びる南防波堤が8人と最も多いが、鹿島灘漁港周辺の防波堤では10月の事故を含めて5人となり、増加傾向にある。同署の職員は「晴れている日でも100回に1回は高波が絶対に来る」と立ち入り禁止区域の危険性を指摘する。

鹿島港は掘り込み式の人工港湾。防波堤付近や港内は水深が深く、イナダやヒラメなど多様な魚が釣れるため、釣りスポットとして知られる。港内の大部分は関係者以外の立ち入りを禁止しており、釣りが認められているのは「鹿島港魚釣園」の1カ所のみ。しかし、より良い条件の釣り場を探し、立ち入り禁止を知らせる看板を無視してフェンスや防波堤を越えて侵入する釣り人が多い。

同署は事故の発生を受け、関連機関と合同パトロールを行う予定だ。11月9、10日の週末に行った安全指導では、禁止区域内で釣りをしていた171人に危険性を説明し、退去を促した。安全指導業務をする巡視艇「うめかぜ」の名川瞬介船長は「命あってこその釣りなので、ルールを守って安全に楽しんでほしい」と呼び掛けた。(松浦かえで)



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