2020年1月14日(火)

笠間の戦争遺構整備 民間有志がCF活用 旧筑波海軍航空隊施設 恒久保存へ

筑波海軍航空隊の旧司令部庁舎(後方)などの恒久保存に向け、CFへの協力を呼び掛ける金沢大介事務局長=笠間市旭町
筑波海軍航空隊の旧司令部庁舎(後方)などの恒久保存に向け、CFへの協力を呼び掛ける金沢大介事務局長=笠間市旭町

戦争遺構として笠間市内に現存する筑波海軍航空隊旧司令部庁舎などの恒久保存を目指し、民間有志の筑波海軍航空隊プロジェクト実行委員会は、整備費を賄うため、クラウドファンディング(CF)を活用した寄付を募っている。放置されたままの機材の撤去を含め、戦後に増改築された箇所を減築し、建造時の姿を取り戻す。実行委は、建物が笠間市の文化財に登録されたことも公表し、「恒久保存は取り組みの終着点。ミュージアムとして存続させるためにも、CFに協力を」と呼び掛けている。

同航空隊は1938年、霞ケ浦海軍航空隊友部分遣隊から独立して発足。零戦創生期を支えた優秀なパイロットを輩出したが、戦局の悪化により、所属した73人の特攻隊員が太平洋戦争末期のフィリピンや沖縄で命を落とす悲劇を生んだ。

隊発足時に建てられた司令部庁舎は、地上3階の鉄筋コンクリート造りで延べ床面積約1684平方メートル。横長で船を模したような外観は海軍を象徴している。戦後は学校庁舎、県立友部病院管理棟に使用された。

老朽化のため2011年に取り壊しが決まったが、12年に映画「永遠の0」のロケ地となったことで脚光を浴び、所有者の県が建物を実行委に貸し、13年に記念館としての運営が始まった。16年からは笠間市が建物を借り受け、実行委が運営する形になった。18年6月に隣に新展示棟がオープンしたのを機に立ち入りを制限。同年12月に市の文化財に登録された。

一方、戦後に病院管理棟として再利用する際に増改築され、屋上の水道タンクや建物周囲の室外機・パイプ類などは放置された状態となっている。玄関自動ドアも故障したままで、建造時とかけ離れた景観になっている。加えて、ミュージアムとして存続していくため、所蔵資料を収納するクリーンルームの設置や、公開に向けて地下戦闘指揮所(地下要塞)の整備なども求められている。

実行委は、これらの課題を解決するため、整備費をCFを活用した寄付で賄うこと決め、放置された機材の撤去を含めた建物の減築▽地下要塞の整備-を最優先に進めていくこととした。金沢大介事務局長(49)は「事業の総額は大きいが、県や笠間市との十分協議の上、ミュージアムの機能を果たせるよう環境を整えていきたい」と話している。

CFによる寄付の目標額は1000万円以上。募集期間は期間は4月9日まで。問い合わせは筑波海軍航空隊プロジェクト実行委員会(電)0296(73)5777。CFのサイトはhttps://readyfor.jp/projects/tsukubakaigun(沢畑浩二)



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