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現美展開幕 多くの県民、鑑賞に期待 会派超えた作品展示



本県美術界の精鋭100人の代表作が一堂にそろう「第11回現代茨城作家美術展(現美展)」が18日から水戸市千波町の県近代美術館で始まる。出品作家ら約140人が集まった17日のオープニングセレモニーでは、主催者の大井川和彦知事と県美術展覧会の能島征二会長が多くの県民の来場に期待を込めた。内覧会では、出席者らが一足早く大作ぞろいの多彩な展示を堪能した。


セレモニーで大井川知事は「会派を超えた展覧会で全国でもなかなかないのでは。入場も無料だ」とアピール。能島会長は、1999年に始まった同展の歩みに触れながら「(作家が)作品を通して互いに競い合うことで、茨城の芸術文化の向上に努めたい」と力強く語った。共催する同美術館の尾崎正明館長も、現美展が関係者の努力で続いていることに敬意を表した。

同展は、県芸術祭美術展を運営する組織の県美術展覧会で中核を担う作家に作品発表の場をつくり、併せて公募展などの会派に関わりなく力のある作家の発掘も目指す狙い。100人のうち、今展では県美術展覧会所属作家は88人で、非所属が12人。18人が新顔となった。

今回初めて出品者に選ばれた書の西野鵞山さん=常陸太田市=は「見る側から見られる側に回り身が引き締まる」。工芸美術の由良りえこさん=つくば市=は「美術館の学芸員の方から声を掛けていただいたが、茨城にこんな展覧会があると初めて知った」と語った。

内覧会の後は祝宴があり、出席者らは「1万人の来場を達成しよう」と気勢を上げた。会期中は出品作家が自作を解説するギャラリートークのほか、水戸市内の高校5校の吹奏学部や合唱団が出演するコンサートも企画されている。(佐川友一)

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