2020年1月26日(日)

東京パラ・ゴールボール代表内定 山口凌河さん、笠間高で講演

「違いは個性、認め合って」

ゴールボールとの出合いを振り返り、生徒たちに思いを語る山口凌河さん=笠間市笠間
ゴールボールとの出合いを振り返り、生徒たちに思いを語る山口凌河さん=笠間市笠間

東京パラリンピックでゴールボールの代表に内定している山口凌河さん(23)=取手市出身、関彰商事=が22日、笠間市笠間の県立笠間高で講演した。中学時代に視力を失った山口さんは、ゴールボールとの出合いや親友との交流などを振り返り、「目が見えないことは不幸でない。人と違うことは個性。互いを認め合って生きてほしい」と呼び掛けた。

中学時代、野球に打ち込んでいた山口さんは、レーベル病と呼ばれる難病を患い、半年間でほぼ視力を失った。だが、進学した県立盲学校でゴールボールに出合う。ゴールボールとは、目隠しを着けた3人のプレヤー同士が鈴入りのボールを転がして、味方のゴールを防御しながら相手ゴールにボールを入れる競技。スポーツを諦めかけていた山口さんは、再び体を動かせることに希望を見いだし、世界で戦うことを夢見た。

2013年に世界ユース選手権で優勝し、同年のアジアユースパラ競技大会で3位に入るなど活躍。17年に日本代表強化指定選手に選出され、19年にはジャパンメンズオープンで優勝し大会得点王になった。現在は競技と併行して、障害者との共生についての啓発やゴールボールの普及に努めている。

講演会は、同校1年生178人を対象にした道徳教育の一環。山口さんは、中学時代を回想し、「視力を失っても前向きになれたのは家族などの支えがあったから。中でも一人の親友が障害を気にせず対等に接してくれたことが力になった」と語った。

ゴールボールに出合い、人生の転機となった盲学校時代を「自分を成長させてくれた3年間」と強調。「目が見えない自分をきちんと受け入れ、先生やクラスメートから生きる上で大切なことを学んだ」

さらに、第2次大戦中にイギリスで負傷兵の社会復帰に尽力し、「パラリンピックの父」といわれたグットマン博士について紹介。「自分は博士の言葉『失ったものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ』を心に留めて、練習に励んでいる。つらいことから逃げず、立ち向かってほしい」と力を込めた。

講演を聴いた田中優羽さん(16)は「山口さんの前向きな姿勢が格好良かった。私もゴールボールをやってみたい」と笑顔で話した。(沢畑浩二)



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