2020年2月3日(月)

台風19号ごみ仮置き場 原状回復へ搬出終盤 「解体」受け入れ長期化も

台風19号で発生した災害ごみの搬出をほぼ終えた田野市民運動場=水戸市田野町
台風19号で発生した災害ごみの搬出をほぼ終えた田野市民運動場=水戸市田野町

台風19号による「災害ごみ」の仮置き場となった運動場や学校跡地で、ごみの搬出作業が完了を迎えつつある。今後は原状回復と安全性の確保のため、土の入れ替えなどが行われる。ただ、被災家屋の解体はこれから本格化する見通しで、「解体ごみ」の受け入れ場所に設定された仮置き場は依然として原状回復のめどが立たずにいる。(水戸支社・前島智仁)

■土の入れ替え

水戸市は被災直後の昨年10月14日から、旧国田小学校跡地(下国井町)、田野市民運動場(田野町)、常澄運動場(大場町)の3カ所を災害ごみの仮置き場に設定。このうち、旧国田小は昨年末にごみの搬出が完了し、田野運動場もほぼ作業が終わった。

仮置き場では可燃・不燃ごみや電化製品など、さまざまな災害ごみを受け入れたことから、市は有害物質などの溶出確認のため土壌調査を実施。分析後に土壌入れ替えの造成工事に着手する。旧国田小と田野運動場については、今年中の原状回復を目指している。

常陸大宮市も学校跡地やコミュニティセンターなど5カ所に設けた仮置き場のうち、4カ所でごみの搬出作業が終わりつつある。

市生活環境課は「いずれの仮置き場も来年度以降、できるだけ早い時期に土の入れ替えを行いたい」としている。

■「いつまで」

一方、浸水被害により半壊や全壊の認定を受けた家屋の解体は、これから本格化する見通し。災害ごみの搬出を終えても、一部の仮置き場ではこうした解体ごみの受け入れが続くことになりそうだ。

水戸市は田畑に流入した稲わらなどと共に、解体ごみを常澄運動場に集める。家屋の解体を決めかねている被災者は少なくないため、「いつまで受け入れを続けるか、現時点では判断が難しい」(市生活環境部)のが現状で、常澄運動場の原状回復の時期は見通せていない。

5カ所の仮置き場のうち3カ所で災害ごみ搬出が完了している大子町も、昨年12月7日から宮川グラウンド(川山)で解体ごみの受け入れを始めた。被災前は高齢者のクロッケー場などとして利用されていたグラウンドの原状回復は、「まだ見えない」(町生活環境課)状況だ。

■他会場に変更も

仮置き場は、その多くが学校跡地や市民が利用する運動場などに設けられた。災害ごみの搬出が完了しても、ガラスや金属など細かな破片などが残っている恐れがあるため、土を入れ替える造成工事が行われるまで、市民利用は制限されるケースがほとんどだ。

計8面の球場を備える田野運動場は、2面分が使用できない状況にある。県中学校体育連盟はソフトボール大会の会場として10年以上利用してきた。事務局の石井浩司教諭(40)は「多くの球場を備え、利便性の高い場所。早く元に戻れば助かる」と、早期の原状回復に期待を寄せる。

再開が見通せていない常澄運動場では、年間約70件のイベントが開催されており、他会場への変更が余儀なくされることになる。市体育施設整備課は「慣れ親しんだ場所が利用できないことで、迷惑を掛けている。一日も早く原状回復できるよう努めたい」としている。



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