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つくば市 ドローン宅配実験、700メートル飛行 住宅街で国内初

住宅街の公園に商品を配送する小型無人機ドローン=つくば市研究学園
住宅街の公園に商品を配送する小型無人機ドローン=つくば市研究学園


つくば市は20日、ベンチャー企業トルビズオン(福岡市)や食品スーパー・カスミ(つくば市)などと共に、小型無人機ドローンを使った宅配サービスの実証実験を同市研究学園の住宅街で行った。ドローン宅配の実証実験はこれまで過疎地域などが中心で、住宅街では国内初という。

実験は、同市が推進するソサエティー5.0社会実装支援事業の一環。住宅街の集会所で五十嵐立青市長がスマートフォンのアプリを使って朝食セットを注文すると、約10分後、隣接する公園にバナナやインスタントのみそ汁を搭載したドローンが到着した。

ドローンは市内の別の公園を飛び立ち、時速10〜15キロでプログラムされた高度約50メートルのルートを自動で飛行。担当者が目視で監視する中、アパートや一戸建て住宅の真上を避けながら道路に沿って進み、約700メートル離れた市長の待つ公園に無事着陸した。配送を終えると、ドローンは自動で離陸地点に戻った。

ドローン宅配は近年注目を集めているが、民法では「土地所有者の権利はその上下に及ぶ」という空中権の規定があり、無許可で第三者の土地の上空を飛ばすことはできない。今回の実験は、国や警察、飛行ルート沿いの住民から了解を得て、歩行者の安全も確保した上で行った。

トルビズオンの増本衛社長(42)は「ドローン宅配は将来、買い物弱者の支援や物流業界の深刻な人手不足解消に役立つ」と話した。(吉原宗康)

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