2020年3月11日(水)

茨城県北の医師不足解消へ 東京医科歯科大、県、常陸大宮市 寄付講座設置で協定

寄付講座の設置で協定を結んだ東京医科歯科大の吉澤靖之学長と大井川和彦知事、三次真一郎常陸大宮市長(右から)=県庁
寄付講座の設置で協定を結んだ東京医科歯科大の吉澤靖之学長と大井川和彦知事、三次真一郎常陸大宮市長(右から)=県庁

茨城県北地域の医師不足解消に向け、県と常陸大宮市、東京医科歯科大は10日、幅広い疾患に対応できる「総合診療医」を育成する寄付講座の設置について、協定を結んだ。同大は4月から常陸大宮済生会病院(同市田子内町)へ医師1人を派遣するとともに、同病院を今後、地域医療を志す若手医師の研修拠点としていく考え。

講座は「茨城地域医療学講座」。総合診療医の育成と、医師不足地域で役立つICT(情報通信技術)やAI(人工知能)を使った教育・診療体制の研究などを進める。

講座は2020年度から3年間開講し同市が7500万円、県が3560万円負担する。4月から内科の非常勤医師を週3日派遣し、21年4月からは常勤医師1人の派遣に移行する。

21年度からは同病院を使って医学生や研修医の教育を本格化させ、大学病院では経験できない地域医療の最前線で研修を積んでもらう。地元にとっては将来的な若手医師の確保や定着が期待できる。

同大は本県出身者を対象とした「地域枠」(2人)を設けているほか、県内医師の出身大学別では筑波大に次いで2番目に多いなど本県とのつながりが深い。

一方で同病院がある常陸太田・ひたちなか医療圏は、医師の充足度合いを示す「医師偏在指標」が全国335医療圏のうち317位と医師不足が深刻。このため県は同病院を最優先で医師確保に取り組む医療機関とし、主に救急医療を支える内科医の確保を急いでいた。

同日県庁で開かれた協定締結式で大井川和彦知事は「県北山間部に位置する大宮済生会病院は中核病院としての役割が一層高まってきている」と述べ、東京医科歯科大の吉澤靖之学長は「総合診療は地域医療で重要な役割が期待されている」と強調。三次真一郎市長は「住民が安心して生活できる医療体制の確保に全力で取り組む」と述べた。(戸島大樹)



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