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《新型コロナ・影響》茨城知事、9市町に外出自粛要請 今週末と平日夜間 首都圏からの感染警戒

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、9市町に、今週末と平日夜間の外出自粛を要請する大井川和彦知事=2日午後7時15分ごろ、県庁、鹿嶋栄寿撮影
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、9市町に、今週末と平日夜間の外出自粛を要請する大井川和彦知事=2日午後7時15分ごろ、県庁、鹿嶋栄寿撮影


茨城県内の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大井川和彦知事は2日、県庁で緊急会見を開き、特に感染拡大が懸念されるつくばエクスプレス(TX)とJR常磐線の沿線8市町と神栖市の計9市町に対し、今週末4、5日と平日夜間(2〜10日)の「不要不急の外出自粛」を要請した。対象を限定した理由について「今、首都圏からの感染の飛び火が最も脅威。感染者数が増え、首都圏との交流が多いことから、防御的措置として要請した」と説明。今後の状況によって速やかに方針修正を検討するとした。

外出自粛要請の対象は、つくば、つくばみらい、守谷、土浦、阿見、牛久、龍ケ崎、取手、神栖の各市町で、「感染拡大要注意市町村」とした。週末などの外出自粛に加え、10人以上が集まる集会・イベントへの参加、家族以外の多人数での会食の自粛も要請した。

会見で大井川知事は、県内の感染状況を説明した上で、「四つのクラスター(感染者の集団)が発生している段階だが、それぞれ関係者を特定し濃厚接触者の検査も進めており、知らないうちにいろいろなところで感染が起きているのでなく、ある程度状況を把握してコントロールできている」と強調し、県民に冷静な行動を求めた。

大井川知事が県内でクラスターが発生しているとしたのは、筑波記念病院(つくば市)▽介護老人保健施設「アレーテル・つくば」(同)▽JAとりで総合医療センター(取手市)▽障害福祉サービス事業所「ハミングハウス」(神栖市)。県内では1日に、新型コロナウイルスに感染して入院していた70代男女2人の死亡を確認。県内感染者は1日に19人、2日に1人判明し計44人となっている。

大井川知事は3月25日に流行地域から県内にウイルスが持ち込まれるのを防ぐために、県民に対し、東京都など感染が拡大している地域への移動について「慎重な判断」を要請していた。2日の会見では、密閉空間で換気が悪い▽近距離での会話や接触がある▽手の届く距離に多くの人がいる場所での集会の開催をしない-の三つの「密」を避けるなど、これまでの基本的な考えなどを改めて呼び掛けた。(三次豪)

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