新型コロナウイルス感染拡大に伴い県が9市町に外出自粛を求めたのを受け、つくば市内のつくばエクスプレス(TX)つくば駅や大型商業施設(SC)周辺は4日、いつもの人波がなく、静かな週末となった。

4、5日の両日、食品スーパーを除いて臨時休業を決めたTX研究学園駅前のSC「イーアスつくば」(同市研究学園)。通常の週末なら、周辺の道路に渋滞ができるほどのにぎわいを見せる。4日午前11時、駐車場には大きな空きが目立った。牛久市から訪れた男性(68)は「開いていなくてびっくりした。外出自粛が出ていたとは知らなかった」と驚いた様子。「仕方がないとは思うが、自粛自粛で疲れてしまう」とため息をついた。

同施設に隣接した「学園の杜(もり)公園」は、芝生が広がるエリアで、親子連れが散歩やバドミントンで息抜きする姿が見られた。家族3人で散歩していた会社員、男性(29)は「人が密集する空間は避けて出てきた。ずっと家にこもっているのも疲れてしまうので、30分でも1時間でも息抜きになれば」と話した。

休業措置は取らなかったものの、「イオンモールつくば」(つくば市稲岡)も駐車場に一部空きが目立った。家族の食料を買いに来た会社員、女性(44)は「子どもは家で留守番してもらい、自分だけでササッと買いに来た」と夕食の材料が入ったビニール袋を手に車に乗り込んだ。

同日午後3時、同市吾妻のTXつくば駅や隣接するバスターミナルでは、電車やバスから降車する人が少なく、閑散とした様子だった。物産店の40代男性店長は「土日は筑波山や東京へ向かう人たちでもう少しにぎわっていた。早く終息してほしい」と願っていた。(成田愛)