新型コロナウイルスの感染拡大を受け、街中でさまざまなパフォーマンスが繰り広げられる日立市の恒例イベント「ひたち国際大道芸」について、主催する日立市民科学文化財団と同イベントの実行委員会は9日までに、今年の開催を中止すると決めた。屋外でのイベントながら、市内外から多数の見物客があり、密集した状態になることなどから、開催は困難と判断した。同イベントが中止になるのは東日本大震災が発生した2011年以来2回目。

国際大道芸は同市の初夏をにぎやかに彩るイベントとして定着。曲芸やコミカルな動きなど多彩な出し物が披露され、毎年約15万人が見物に訪れている。

29回目となる今年は5月9日に同市幸町1丁目の日立シビックセンター新都市広場を中心とする日立地区、翌10日にJR常陸多賀駅前のよかっぺ通りなどの多賀地区で開かれ、初登場の7組を含め34組計70人が出演する予定だった。

同財団は今後、早期に終息の見通しがついた場合、規模を縮小するなど形を変えて実施することも検討するとしている。(川崎勉)