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《新型コロナ》軽症者の宿泊療養開始 茨城県、つくば市の施設活用

新型コロナウイルス感染者の受け入れを始めた「豊里ゆかりの森」の宿舎「あかまつ」=つくば市遠東
新型コロナウイルス感染者の受け入れを始めた「豊里ゆかりの森」の宿舎「あかまつ」=つくば市遠東


新型コロナウイルスの感染拡大で茨城県は14日、軽症者や症状のない人の公共施設での療養を始めた。同日は患者1人が入院中の病院からつくば市の公共宿泊施設「豊里ゆかりの森」(同市遠東)に移った。これまでは軽症でも原則入院としてきたが、病床が逼迫(ひっぱく)してきたため重症者の治療を優先する。

県によると、14日時点で入院している県内感染者は計72人。このうち8割程度は軽症や無症状の患者という。一方で患者の受け入れ態勢がすぐには整わず、入院調整が難航する例も出ていた。

当面は、軽症でも宿泊施設に直接入るのではなく、全員1度は入院してもらう。重症化の恐れがないか医師が判断した上で施設に移す。高齢者や基礎疾患がある人、妊婦などは対象外。PCR検査で2回連続陰性が確認されれば療養は解除となる。

施設には看護師や保健師が常駐し、電話などで健康状態を確認する。感染を防ぐため患者と職員の通用口は分ける。食事も準備ができた段階で知らせ、職員や患者同士で接触しないよう順番に受け取ってもらうなど工夫する。

つくば市によると、ゆかりの森では宿舎「あかまつ」の2階を活用。宿舎の周りは周辺住民の要望に応えネットやフェンスで囲った。保健師らは原則部屋に入らず、患者の行動範囲も基本的に部屋とベランダに制限する。市は同施設で最大15人を受け入れる方針。感染拡大の状況によって受け入れ数を増やすことも検討していくという。

軽症者らの受け皿として県は現時点で4カ所の公共・民間施設に約230室を確保したという。重症者が入院できる病床も現在の40床程度から拡充できるよう各医療機関と調整している。(戸島大樹、秋葉凌)

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