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《新型コロナ・影響》茨城県高校総体 夏季大会中止に 新型コロナで決断

県高校体育連盟の評議員会であいさつする益子雄行会長=水戸市内
県高校体育連盟の評議員会であいさつする益子雄行会長=水戸市内


新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年度茨城県高校総体の夏季大会が中止されることが15日、県高校体育連盟(県高体連)評議員会で決まった。例年は今月下旬から競技が始まり、6月末まで行われていた。8月実施予定の全国高校総体(インターハイ)の予選を兼ねる競技については、県高体連の各競技専門部が全国大会出場者の選考方法を決めていく。

県総体は県内2万8千人の高校生が34競技で争い、夏の王者を決める大会。同大会を集大成として部活動を引退する3年生も多い。

県高体連は県総体開催について、(1)開催は生徒が通常の学校生活を送れた上で、感染予防対策を十分に取る必要がある(2)練習時間などが不公平。学校によっては少なくとも2カ月の差が生じる(3)健康、安全のために少なくとも1カ月以上の練習時間が必要(4)新入生の健康観察を行う時間が必要(5)インターハイの申し込み締め切り(6月下旬目安)までに予選を消化することが困難-と懸念材料を挙げ、中止を提案。評議員会は全会一致で承認した。

これにより6月末までの県高体連主催大会(地区大会を含む)を中止とし、県総体夏季大会は断念することになった。7月以降の大会は新型コロナの感染状況などを確認しながら判断する。10月に始まる冬季大会は開催予定。

全国高体連陸上専門部は13日、各都道府県の専門部宛てに、6月末までの競技会自粛を文書で要請。県総体も中止が決まり、インターハイの代表選考は難しい状況だ。

県高体連陸上専門部の担当者は「開催や選考方法など、今は全国の方針を待っている状況」とした一方、7月に選考を兼ねた競技会開催を検討する考えを示した。

全国的には、前年度の公認記録を更新できない状況で代表決定を強いられそうな地域もある。同担当者は「競技会を行い、3年生に何とか区切りをつけさせてあげたい」と思いを吐露した。

この日、県高体連会長に就任した益子雄行水戸桜ノ牧校長は「県総体の中止は本当に残念だが、高校生の安全を第一に考えれば仕方のない判断」とした。 (岡田恭平、関口沙弥加)

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