家庭などで感染予防に役立ててもらおうと、水戸市の環境衛生会社アクアテクノは19日、同市見川1丁目の桜山駐車場で、自社で製造した除菌水を無料で配った。ペットボトルなどの容器を手に朝から多くの人が集まり、提供を受けると「ありがたい」と感謝した。

配られたのは、次亜塩素酸水の商品「ハセッパーアルファ水」。警備を含め社員ら約20人が参加。予定よりも早く人が集まり始めたため、午前9時前から容器に移して配布した。家族3人で来た同市見和、介護ヘルパー、高田啓子さん(72)は「ドアノブや帰宅した際の手の除菌などに使いたい」と喜んだ。

同社の飛田久美子さん(52)は「こういう時期に何か一つでもできないかと企画した。(感謝の)手紙をくれる人もいて、やってよかった」と話した。

除菌水は社内にある機器で製造し、ワゴン車でピストン輸送。午後3時までに1人2リットル、2千人分を配った。無料配布を告知すると、老人介護施設や小学校などからも提供を受けたいとの要請があったという。

同社は総合水処理機器販売とメンテナンスを手掛ける。新型インフルエンザの感染拡大が危ぶまれた2009年にも施設などへ除菌水を提供。今回の新型コロナウイルスでは、販売した機器を使って笠間市などが市民らへ除菌水を提供したという。(島田真太郎)