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阿見郵便局、郵便6万件超未配達 集配員、新型コロナ感染で休止

業務を休止している阿見郵便局=阿見町阿見
業務を休止している阿見郵便局=阿見町阿見


阿見郵便局(阿見町阿見)で職員が新型コロナウイルスに感染し、業務休止を余儀なくされた影響で約6万3千件を超す郵便物や宅配便のゆうパックが配達されないまま取り置かれていることが23日、分かった。日本郵政は「安全確認されるまで(配達を)再開できない」と説明し、取り置きは長引くとみられる。

阿見郵便局が管轄する阿見町と美浦村の計約2万7千世帯宛ての郵便物は、配達が同郵便局の再開後にずれ込む前提で引き受けている。ゆうパックは全面的に引き受けを停止している。

同郵便局では今月20日、集配員男性の感染が確認され、消毒作業などのために同日から業務を休止している。全職員126人は基本的に自宅待機している。同日以降に扱われた郵便物やゆうパックは同郵便局内などに保管されたままとなっている。

業務休止以降、管轄2町村宛ての郵便物は、土浦郵便局(土浦市)に回送し保管している。未配達の郵便物はさらに増えるとみられる。

日本郵政によると、取り置かれている約6万3520件の内訳は、郵便物が約6万2600通で、現金書留や特定記録、速達など重要性の高いものも含まれる。ゆうパックは約920個あり、冷蔵冷凍が必要なものもあるという。

影響は管轄地域の住民や事業者に及び始めている。阿見町町長公室の担当者は「町内宛ての急な郵便は役場から直接届けられるが、ゴールデンウイーク明けに大口の税金納付書の郵送が控えている。再開まで長引くと心配だ」と話した。

同郵便局の職員感染を巡っては、消毒作業をはじめ濃厚接触者や行動履歴の調査を竜ケ崎保健所が進めている。日本郵政広報部は「安全を確認次第、一日も早く再開したい。再開後は、速達やゆうパックなどを優先して届けたい」としている。同広報部担当者によると、日本郵政のコールセンターには「いつ再開できるのか」といった問い合わせがあるという。

阿見郵便局は、現金自動預払機(ATM)を含む窓口業務の休止を貼り紙で伝えている。

日本郵政によると、20日現在、阿見郵便局を含む全国20の郵便局やゆうちょ銀行で社員の感染が確認されている。(三次豪、成田愛)

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