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生きがい奪う新型コロナ 歌手の山本恵莉子さん、癒やし与える歌発信



歌手の山本恵莉子さん
歌手の山本恵莉子さん


一人一人の日常に入り込み「生きがい」を奪っていく新型コロナウイルス。大勢の観客の前で歌う喜びもまた、奪われてしまった。山本恵莉子(やまもとえりこ)さん(26)は、「コンサートはいつでもやれるのが当たり前だと思っていた。今はじっと耐えて収まるのを待つしかない」と唇をかむ。

そんなとき、この歌を思い出した。タイトルは「祈り」。およそ1300年前、世の安寧を願い石岡の地に建立された、国分尼寺を題材にしたオリジナル曲。「聖武天皇が『祈りの力』を借りて天変地異や疫病、戦などの国難を収めようとした。当時の人々の聖なる祈りに感動し、思いをはせた曲だった」

奈良時代の国難と、いま自分たちが遭遇しているコロナ禍-。根底にあるのは、どちらも人々の恐怖心ではないか。それを鎮める現代の聖なる祈りとは何か。それは国分尼寺が建立されたこの石岡の地から、「祈り」を発信することではないか。

歌の動画をインターネットのユーチューブに上げる一方、収録CDの無料配布を始めた。

「もちろんコンサートで多くの人に聞いてもらうのが一番。でも今はかなわないので皆さんの『おうち時間』の癒やしになればうれしい」

物心つくころから歌に目覚め、ホテル・結婚式場を営む母親の裕子さんと二人三脚で歌手人生を歩んできた。

曲は全て母の“手作り”。「当たり前が当たり前でない時代になった。だからこそ、今度コンサートが開催できたら、来てくれた人に心から『ありがとう』と感謝したい」

CD贈呈は先着300人。申し込みは、はがき(石岡市国府1の1の33ホテルグランマリアージュ祈り係宛)か、ファクス0299(23)2400で。

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