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《新型コロナ》久々の再会「うれしい」 茨城県内の公立小中 分散登校が本格化

分散登校が始まり、1時間目の授業をする担任の教諭と児童=18日午前8時35分、下妻市立下妻小、吉田雅宏撮影
分散登校が始まり、1時間目の授業をする担任の教諭と児童=18日午前8時35分、下妻市立下妻小、吉田雅宏撮影


新型コロナウイルス対策に伴う学校の臨時休校が続く中、茨城県内公立小中学校の分散登校が18日、本格的に始まった。下妻市や神栖市、龍ケ崎市などの公立小中学校では「3密」を避けるため、登校する児童生徒数を半数から4分の1程度に制限し、授業や健康確認などを行った。全員がそろっての登校はまだ先だが、児童らは「みんなに会えてうれしい」などと先生や友達との久々の再会を喜んだ。

下妻市立の9小学校と3中学校は同日、児童生徒が半数に分かれて1日置きに登校する分散登校をスタート。いずれも午前中のみ3こまの授業が行われた。市教委によると、同日は感染への不安を理由に計8人が登校しなかった。

同市下妻乙の下妻小(酒寄亨一校長、児童563人)では、換気のため各教室の窓や扉を開け、座席も前後左右1席ずつ間隔を空けた。5年1組は約半数の16人が出席。朝の会でマスク着用や手洗いなどの感染予防策の徹底を呼び掛けた後、1時間目の社会の授業が行われ、児童は真新しい教科書を開いた。

倉持絢(しゅん)君(5年)は「みんなに会えてうれしくて、わくわくしていた」と笑顔。軽部結(ゆい)さん(6年)は約40日ぶりの授業再開に「(自宅学習は)少し分からないところもあり、授業を受けたかった。算数を頑張りたい」と話した。

神栖市でも同日、市内22の小中学校のうち16校で分散登校が始まった。同市は小中学校の入学式を中止しており、新1年生は初めてクラスメートと顔を合わせた。在校の児童生徒は2カ月半ぶりに登校した。

同市平泉の息栖小(林雄一校長、児童696人)は、登校児童数を各学級の4分の1程度に限定。授業は行わず、児童の健康状態の確認などを行った。

1年生は最初、緊張した様子だったが、レクリエーションなどを通じて徐々に打ち解けた。ランドセルのしまい方などを確認した後、鉛筆の正しい持ち方を学び、名前の書き取りなどを行った。高須月菜(るな)さんは「ほかのみんなにも早く会いたい。外で一緒に遊びたい」と元気いっぱいだった。

龍ケ崎市は同日、分散登校を実施した市立小中学校3校に体表面の温度を色で表す小型の「サーモグラフィーカメラ」を配備。養護教諭らが児童に発熱がないかを確認した。

同市松葉2丁目の松葉小(藤岡洋子校長、児童187人)では地区ごとに75人が登校。藤岡校長は「安心安全のため、体温の測定だけでなく、マスク着用の徹底など二重三重の予防をしていく」と強調した。

県内各市町村は、県のコロナ対策の段階的緩和に伴い18日から県立学校の分散登校の頻度が週1〜2日程度に増えたのに準じて、同日以降順次、公立学校の分散登校を本格化させる。

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