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《新型コロナ対策》仕切り板製造、急ピッチ 鹿嶋・屋外広告業者「貢献を」

新型コロナウイルス対策としてアクリル板や床用ステッカー製造を始めた「セイビ堂」=鹿嶋市長栖
新型コロナウイルス対策としてアクリル板や床用ステッカー製造を始めた「セイビ堂」=鹿嶋市長栖


新型コロナウイルスの感染防止が叫ばれる中、鹿嶋市の屋外広告事業者が、飛沫(ひまつ)感染を防ぐアクリル製仕切り板の販売に乗り出した。仕事を請け負う予定だった東京五輪・パラリンピックが延期され、「誰かのためになることをしよう」と製造を決定。4月下旬の発売開始以降、全国から500枚の注文が舞い込んでおり、急ピッチで生産を続けている。

仕切り板の販売に乗り出したのは、同市長栖のセイビ堂(阿部慎也CEO)。同社は東京五輪で、全国各地の競技場で使用する案内掲示板など装飾事業を受注していたが、3月に五輪開催の1年延期が決まり、同事業も先送りされた。

仕切り板は縦60センチ、横82.5センチ、厚さ5ミリ。一般的なアクリルと傷が付きにくいものの2種類で、いずれも下方に開口部があり、資料や書類を提示しやすくした。このほか、密集を避ける「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」確保を呼び掛ける床用ステッカーも販売中だ。

同社は、国内はアクリル板の品薄状態が続いているため、韓国やベトナムの現地法人から材料を調達。顧客は、スーパーや開業医など「清潔感を重視する業種からの注文が多い」(同社)という。

阿部CEOは、仕切り板販売が今後見込まれる減収を「カバーできる状況にない」としながらも、「自分たちができることで社会貢献できれば」と話した。

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