2020年5月29日(金)

《新型コロナ》海水浴場、悩む開設 来客期待も感染リスク 茨城県内自治体

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海水浴シーズン到来を前に、海沿いの茨城県内自治体が今夏、海水浴場を開設するかどうかの判断を迫られている。夏の観光の目玉で県内外から多くの来客が期待される一方、人出が多くなるほど、新型コロナウイルスの感染リスクが高まるためだ。海開きを行わない場合でも、駐車場から閉め出された車両の混雑や海難事故発生の恐れもある。県内18の公設海水浴場のうち、既に2カ所が開設中止を決めた。残りの海水浴場についても、各自治体は慎重に判断する考えだ。

■「安全第一」

県内海水浴場で最多の入り込み客数を誇る大洗サンビーチ海水浴場(大洗町大貫町)。町によると、昨年の開設期間中は16万7500人が訪れた。町内にはこのほか、大洗海水浴場(同町磯浜町)があり、町商工観光課の担当者は「観光の町だが、中でも海水浴の時季は1年間のうち非常ににぎわう」と話す。

今年は両海水浴場について、7月18日〜8月23日の開設を予定していた。ただ同ウイルスの感染状況を踏まえ、町は大洗観光協会や町商工会、町議会などから意見を聞き、海開きの可否を検討している。砂浜の整備など準備が必要なため、6月上旬までに最終判断を下さなければならない。

海開きした場合、夏休みの短縮が予想される大学生のライフセーバー確保が困難となることや、海水浴客の「密」を避けるための「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」の確保などの課題がある。

一方、開設を中止しても海を訪れる人はいるとみられ、駐車場の閉鎖により周辺道路の混雑が予想される。監視体制のない中、泳ぐ人がいれば水難事故につながる可能性もある。

担当者は「閉めても開けてもリスクがある。安全を第一に考えなければいけない。さまざまな場合をシミュレーションしている」と頭を悩ませる。

■判断に苦慮

県内でこれまでに開設中止を決めたのは、大竹海岸鉾田(鉾田市大竹)、高萩(高萩市有明町)の両海水浴場。北茨城市も磯原二ツ島(同市磯原町)の海水浴場の開設を見送る方向で検討している。

日立市、鹿嶋市、神栖市は開設の可否についてそれぞれ検討している状況。

阿字ケ浦、平磯、姥の懐マリンプールの3カ所の海水浴場があるひたちなか市も地元の海の家組合や旅館組合などと協議を重ね、6月上旬までに判断する。

市観光振興課の担当者は県外からの来客対応を課題に挙げ、「不安に思う市民もいる。開設するならしっかり対策し、みんなで歓迎する形にしなければ」と強調する。ただ、リスクをどれだけ減らせるかは見通せず、「万が一、開設した海水浴場で感染拡大した場合、今年だけの影響では済まない。(判断が)難しい状況だ」と苦慮している。



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