2020年6月3日(水)

茨城県内学生就活 新型コロナ対策の遠隔面接に戸惑い

「画面越し」不安 少ない情報、やきもき

オンラインで面接を行う茨城いすゞの豊崎悟常務=水戸市五軒町
オンラインで面接を行う茨城いすゞの豊崎悟常務=水戸市五軒町

新型コロナウイルスの影響で、来春卒業を予定する大学生の就職活動が困難に直面している。新型コロナが直撃し経営状態が悪化した企業は採用活動を中止、縮小。採用面接はオンライン形式が主流となり、県内の学生、企業とも慣れない状況に戸惑いを覚えている。学生は「やはり企業側と直接会って話がしたい」ともどかしさを抱えながら活動に臨む。

■突然の採用中止

「志望している県内金融機関の採用スケジュールが公表されずやきもきした。今年の採用はないのかと思った」。茨城大(水戸市)4年の男子学生(21)は不安を口にする。新型コロナ拡大に伴い、合同説明会など企業を知る機会が失われた。少ない情報のまま企業選びに当たる。

感染が深刻化するに連れ採用予定数を絞る会社が増え、途方に暮れる学生が続々と現れている。筑波大(つくば市)の就職課には「面接が進んでいた航空会社から、急に採用中止の連絡を受けた」といった学生の悲鳴が届く。

■空気伝わらず

感染予防のためのオンライン面接にも戸惑いが広がる。茨城大4年の女子学生(22)は「対面での“空気”を感じられない。オンラインという切り取られた空間で『自分たちの見せたいもの』しか企業側が見せていないのではないか」といぶかる。

男子学生は「ちゃんと映っているのか、言葉が伝わるのか不安がある」。企業の面接担当者からも「画面越しだと学生の雰囲気が分からない」と不満が出る。

就職支援や人材育成に取り組む水戸市のNPO法人「雇用人材協会」によると、中小企業はオンラインでの説明会や面接の環境が整っていないことが多い。「擦れ違う従業員や清掃員にあいさつするかどうかを含め、振る舞いを見たい」といった話を聞くという。茨城キリスト教大(日立市)キャリア支援センターも「職場を見ないまま選考が進むと、働き始めてから『思っていたのと違う』とミスマッチにつながりやすい」と危ぶむ。

一方、オンライン面接を前向きに捉える企業もある。トラック販売会社の茨城いすゞ自動車(水戸市、豊崎繁社長)の採用担当者は「交通費や移動の時間がかからず、Uターン就職を希望する学生が受けやすい」と歓迎する。

■遅れる内定

6月に入り、最終面接の合否が出始めた。茨城大キャリアセンターの相談員は「最終面接も対面を諦めてオンラインで、と企業側が割り切ったのでは」と推察する。

同センターは、新型コロナの「第2波」を懸念。急に業績が悪化した企業の「内定切り」を恐れる学生が、複数企業の内定を維持し続ける可能性があるとして「決まらない学生は例年以上に内定が遅くなる」と憂慮する。

筑波大の担当者は「例年なら今の時期に採用活動を閉じる企業がほとんど。思うように就活が進まず、悩んでいる学生は多い」としつつ、「今年は採用を仕切り直す企業もある。チャンスは残っている」と学生を励ます。

ただ、女子学生は「企業によってまちまちな採用活動の再開を調べなければならない」と戸惑う。就職情報サイト「いばキャリ」を運営するセキショウキャリアプラス(つくば市)の担当者は、インターンシップに参加した学生と不参加の学生の間で「情報入手の二極化が強まっている」と指摘する。



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